アエロリット（2014年生、母アステリックス）

アエロリット（2014年5月17日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「隕石（仏）」。毛色は芦毛。種牡馬のクロフネ（当時16歳）と交配したアステリックスが5歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地12戦4勝2着5回。2017年のNHKマイルカップ(G1)に勝利した他、2018年、2019年と安田記念(G1)で2回2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1,400万円（35万×40口）で一口馬主が募集された。

菊沢隆徳厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2016年）

6月19日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のダイイチターミナルに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

10月2日、約3か月半の休み明けで迎えた2戦目は、牝馬限定2歳500万下のサフラン賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、伸びてきたトーホウアイレス決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

3歳（2017年）

1月8日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G3のフェアリーステークス（中山芝1600m 外回り雨/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、伸びてきたライジングリーズン決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

2月11日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、伸びてきたアドマイヤミヤビ決め手に屈して半馬身差の2着となった。

4月9日、中7週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。17頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、5着に終わった。

5月7日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（5戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を爆発させて、最後は2着のリエノテソーロに1馬身半の差をつけて3歳マイル王の座を射止めた。

7月30日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から18kg増やして迎えた7戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。端に立つ形となり、後続との差を5馬身以上キープして、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のトーセンビクトリーに2馬身半の差をつけて重賞2勝目をマークした。

10月15日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg絞って迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は8戦連続で横山典弘騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

4歳（2018年）

2月25日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg戻して迎えた9戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で横山典弘騎手（8戦3勝）。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のガッツで最後まで息を切らすことなく走り抜いたが、伸びてきたウインブライト決め手に屈してクビ差の2着となった。

5月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 雨/稍重）に出走。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

6月3日、中2週で迎えた11戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたモズアスコット決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

10月7日、約4か月の休み明けで迎えた12戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま強靭な粘り腰で末脚を持続させて、最後は2着のステルヴィオに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

11月18日、中5週で迎えた13戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。前に出て、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり12着に敗れた。

5歳（2019年）

1月26日、10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。9着に敗れた。

5月12日、約3か月半の休養明けで迎えた15戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（9戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

6月2日、中2週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の豊富なスタミナで最後まで奮戦したが、インディチャンプにクビ差交わされて2着に惜敗した。

10月6日、約4か月の休み明けで迎えた17戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を取り、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、ダノンキングリーに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月27日、中2週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（3戦0勝）。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、3着に入った。

12月22日、中7週で迎えた19戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は津村明秀騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。前に出て、後続を5馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり14着に終わった。

2019年12月27日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。