エリモダンディー（1994年生、母エリモフローレンス）

エリモダンディー（1994年5月11日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時9歳）と交配したエリモフローレンスが5歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は（有）エクセルマネジメント。戦績は、中央平地15戦5勝2着2回。1998年の日経新春杯(ハンデG2)に勝利した他、1997年の日本ダービー（東京優駿）(G1)で4着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

大久保正陽厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1996年）

6月9日、デビュー戦は田面木博公騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は396kg。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のママノパンチを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

7月7日、中3週で迎えた2戦目は、2歳オープンのラベンダー賞（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（1戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に敗れた。

12月7日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた3戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。最後は垂れてしまい9着に終わった。

3歳（1997年）

1月6日、中3週で迎えた4戦目は、4歳500万下の福寿草特別（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のドロテアスに3馬身半の差をつけて2勝目を掴み取った。

1月19日、中1週で迎えた5戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のランニングゲイルに2馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

2月9日、中2週で迎えた6戦目は、河北通騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず5着に敗れた。

3月8日、中3週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、勝ったバーボンカントリーに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4月13日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は河北通騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず7着に敗れた。

6月1日、中6週で迎えた9戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河北通騎手（2戦0勝）。17頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、4着に入った。

9月14日、約3か月半の休み明けで迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのタイムス杯（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（3戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

10月12日、中3週で迎えた11戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は河北通騎手（3戦0勝）。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず5着に敗れた。

11月2日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河北通騎手（4戦0勝）。18頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい10着に敗れた。

11月22日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のナムラホームズを半馬身振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

4歳（1998年）

1月5日、中5週で迎えた14戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、勝ったミッドナイトベットに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

1月25日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のメイショウヨシイエに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。