アドマイヤキッス（2003年生、母キッスパシオン）

アドマイヤキッス（2003年2月8日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名＋キス、愛情」。毛色は栗毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時17歳）と交配したキッスパシオンが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地18戦5勝2着3回。2006年の桜花賞(牝G1)で2着に入った他、2007年の安田記念(G1)で4着に入る活躍をした。その他にも重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、近藤利一によって6,510万円で落札された。

松田博資厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

7月10日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 曇/稍重）に出走。馬体重は446kg。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、抜け出したダイアモンドヘッドに3/4馬身届かず2着に敗北した。

8月20日、中5週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では物凄い伸び脚で猛進したが、マナーハウスにハナ差交わされて2着に甘んじた。

9月4日、中1週で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のマイネルスパークルに5馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

3歳（2006年）

3月4日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のシェルズレイをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月9日、中4週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛進したが、伸びてきたキストゥヘヴン決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

5月21日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

9月17日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシェルズレイを鬼脚で半馬身差し切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月15日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

11月12日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚が振るわず5着に終わった。

12月16日、中4週で迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして、最後は2着のコスモマーベラスに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4歳（2007年）

4月14日、約4か月の休養明けで迎えた11戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月13日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には届かず7着に敗れた。

6月3日、中2週で迎えた13戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

8月12日、中9週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月14日、中8週で迎えた15戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

11月11日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。13頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず5着に敗れた。

12月15日、中4週で迎えた17戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5歳（2008年）

2月3日、中6週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のザレマをクビ差振り切って4つ目の重賞タイトルを手中に収めた。