ラストドラフト（2016年生、母マルセリーナ）

ラストドラフト（2016年3月11日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「小説の最終草稿。完成版」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のノヴェリスト（当時7歳）と交配したマルセリーナが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2020年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)で2着に入った他、2020年、2021年とアメリカジョッキークラブカップ(G2)で2回3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額5,000万円（125万×40口）で一口馬主が募集された。

戸田博文厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2018年）

11月25日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は454kg。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のヒシイグアスをアタマ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（2019年）

1月14日、中6週で迎えた2戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のランフォザローゼスに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

3月3日、中6週で迎えた3戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 雨/重）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず7着に敗れた。

4月14日、中5週で迎えた4戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり7着に終わった。

10月21日、約6か月半の休養明けで迎えた5戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず8着に敗れた。

12月7日、中6週で迎えた6戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では弾けるような伸びで猛進したが、伸びてきたサトノガーネット決め手に屈してアタマ差の2着に惜敗した。

4歳（2020年）

1月26日、中6週で迎えた7戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でO.マーフィー騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

3月15日、中6週で迎えた8戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

9月19日、約6か月半の休み明けで迎えた9戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのケフェウスステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では脚が残っておらず8着に敗れた。

11月8日、中6週で迎えた10戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したオーソリティを差し切れず、1馬身半差の2着となった。

5歳（2021年）

1月24日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/不良）に出走。17頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、3着に入った。

3月27日、中8週で迎えた12戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず8着に敗れた。

10月10日、約6か月半の休養明けで迎えた13戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。13頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。最後は一杯になって13着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（3戦0勝）。16頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず8着に終わった。

12月11日、中5週で迎えた15戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で三浦皇成騎手（4戦0勝）。18頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず9着に敗れた。

6歳（2022年）

1月23日、中5週で迎えた16戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場を作れず10着に敗れた。

3月26日、中8週で迎えた17戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（5戦0勝）。15頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く9着に終わった。

5月8日、中5週で迎えた18戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（6戦0勝）。15頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

5月29日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（7戦0勝）。18頭立ての15番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では強靭な末脚を披露し、5着に入り込んだ。

10月16日、約4か月半の休養明けで迎えた20戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（8戦0勝）。16頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、勝ったゴールドスミスにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

11月6日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で三浦皇成騎手（9戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では電光石火の末脚を発揮したが、5着に終わった。

12月25日、中6週で迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で三浦皇成騎手（10戦0勝）。16頭立ての16番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では末脚に勢いがなく13着に終わった。

7歳（2023年）

2月12日、中6週で迎えた23戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。13頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く10着に終わった。

5月28日、約3か月半の休養明けで迎えた24戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。最後は失速してしまい17着に終わった。

6月11日、中1週で迎えた25戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（2戦0勝）。17頭立ての14番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚にキレが無く14着に終わった。

8歳（2024年）

5月12日、約11か月の休み明けで迎えた26戦目は、上野翔騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（新潟障害芝2890m 外→内曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、2着のアンクルブラックに1馬身の差をつけて久しぶりの実戦を制した。