トーキングドラム（2010年生、母トランシーフレーズ）

トーキングドラム（2010年3月6日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「アフリカで遠距離の通信に用いる打楽器名」。毛色は鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時9歳）と交配したトランシーフレーズが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（株）下河辺牧場。戦績は、中央平地32戦5勝2着4回。2017年の阪急杯(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

斎藤誠厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2013年）

1月19日、デビュー戦は内田博幸騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山ダート1200m 晴/重）に出走。馬体重は454kg。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

2月17日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（東京ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場なく6着に敗れた。

4月7日、中6週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のシキランマンに1馬身3/4の差をつけて未勝利戦を制した。

5歳（2015年）

1月17日、約21か月半の休養明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた4戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の庄内川特別（中京芝1400m 晴/稍重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったエイシンソルティーにねじ伏せられてハナ差の2着となった。

2月1日、中1週で迎えた5戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のトーセンターキーをクビ差振り切って久々に勝ち星を挙げた。

3月8日、中4週で迎えた6戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

5月9日、中8週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の高尾特別（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では切れ味光る末脚を披露したが、4着に終わった。

5月23日、中1週で迎えた8戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では長く末脚を持続させて先頭に躍り出て、最後は2着のノボリレジェンドに1馬身1/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

6月14日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の多摩川ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

10月25日、約4か月半の休養明けで迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の桂川ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず6着に敗れた。

12月6日、中5週で迎えた11戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の浜松ステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。17頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、4着に入った。

6歳（2016年）

1月11日、中4週で迎えた12戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、伸びてきたケントオー決め手に屈して半馬身差の2着となった。

2月21日、中5週で迎えた13戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したエイシンスパルタンに3/4馬身届かず2着となった。

3月13日、中2週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下のトリトンステークス（中京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は丸山元気騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったラインスピリットにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

5月1日、中6週で迎えた15戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の晩春ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

5月22日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では伸びが劣勢になり12着に敗れた。

11月6日、約5か月半の休み明けで迎えた17戦目は、3歳以上1600万下の長岡京ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦1勝）。9頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に終わった。

11月27日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の渡月橋ステークス（京都芝1400m 外回り雨/重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず6着に敗れた。

7歳（2017年）

1月14日、中6週で迎えた19戦目は、V.シュミノー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では不撓の闘志で渋太く粘り続けて先頭に立ち、最後は2着のレッドアヴァンセをクビ差振り切って久しぶりに美酒を浴びた。

2月11日、中3週で迎えた20戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り曇/重）に出走。11頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

2月26日、中1週で迎えた21戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のヒルノデイバローをアタマ差振り切って重賞初挑戦初制覇を達成した。

3月26日、中3週で迎えた22戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走し、6着に入り込んだ。

5月13日、中6週で迎えた23戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/重）に出走。鞍上は幸英明騎手（2戦1勝）。13頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく6着に終わった。

6月4日、中2週で迎えた24戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚色が鈍り17着に終わった。

10月15日、約4か月半の休養明けで迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンの信越ステークス（新潟芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は丸山元気騎手（2戦0勝）。14頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に敗れた。

10月28日、中1週で迎えた26戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り雨/重）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（1戦0勝）。18頭立ての16番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず9着に終わった。

12月9日、中5週で迎えた27戦目は、リゲルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（3戦1勝）。13頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後は脚勢が衰えて12着に終わった。

8歳（2018年）

3月11日、約3か月の休養明けで迎えた28戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、東風ステークス（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。12頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では伸びを欠き7着に終わった。

4月29日、中6週で迎えた29戦目は、小崎綾也騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見せ場を作れず10着に終わった。

5月27日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンの安土城ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（4戦1勝）。17頭立ての14番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では切れる脚を使えず14着に終わった。

7月1日、中4週で迎えた31戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天資の闘志でゴールまで力戦し、6着に入り込んだ。

10月14日、約3か月半の休養明けで迎えた32戦目は、木幡巧也騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの信越ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で8番ゲートからスタート。競走中止となった。