イクイノックス（2019年生、母シャトーブランシュ）

イクイノックス（2019年3月23日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「昼と夜の長さがほぼ等しくなる時」。毛色は青鹿毛。種牡馬のキタサンブラック（当時7歳）と交配したシャトーブランシュが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年のドバイシーマクラシック(唖・G1)に勝利した他、2023年の天皇賞（秋）(G1)を連覇するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

シルクホースクラブにて総額4,000万円（8万×500口）で一口馬主が募集された。

岩戸孝樹厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2021年）

8月28日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。馬体重は474kg。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のメンアットワークに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月20日、約3か月の間隔を開けて迎えた2戦目は、2歳G2の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のアサヒに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（2022年）

4月17日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、勝ったジオグリフにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

5月29日、中5週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた4戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったドウデュースにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

10月30日、約5か月の休み明けで迎えた5戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線に入ると、前で粘るパンサラッサを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて秋の盾を獲得した。

12月25日、中7週で迎えた6戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続でC.ルメール騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のボルドグフーシュに2馬身半の差をつけてグランプリホースの称号を手に入れた。

4歳（2023年）

3月25日、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。鞍上は7戦連続でC.ルメール騎手（6戦4勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、2着のWestoverに3馬身半の差をつけて3つ目のG1タイトルを手にした。

6月25日、約3か月の休養明けで迎えた8戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続でC.ルメール騎手（7戦5勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のスルーセブンシーズをクビ差振り切って4つ目のG1タイトルをゲットした。

10月29日、約4か月の休み明けで迎えた9戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続でC.ルメール騎手（8戦6勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐいぐいと終いの脚を伸ばして、最後は2着のジャスティンパレスに2馬身半の差をつけて5つ目のG1タイトルをつかんだ。

11月26日、中3週で迎えた10戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続でC.ルメール騎手（9戦7勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリバティアイランドに4馬身の差をつけて最強馬の称号を掴み取った。