パンサラッサ（2017年生、母ミスペンバリー）

パンサラッサ（2017年3月1日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「かつての地球に存在した唯一の海。父名(海の神)より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時9歳）と交配したミスペンバリーが16歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は木村秀則。2023年のサウジカップ(沙・G1)に勝利した他、2022年のドバイターフ(唖・G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

広尾サラブレッド倶楽部にて総額5,000万円（2.5万×2000口）で一口馬主が募集された。

矢作芳人厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

9月21日、デビュー戦は坂井瑠星騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は458kg。15頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり6着に敗れた。

9月28日、連闘で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。7頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったアカイイトにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

10月12日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で坂井瑠星騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサトノヴィーナスに約13馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

12月7日、中7週で迎えた4戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、2歳1勝クラスのエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。11頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に敗れた。

12月28日、中2週で迎えた5戦目は、2歳G1のホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は坂井瑠星騎手（3戦1勝）。13頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。前に出て、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり6着に終わった。

3歳（2020年）

1月26日、中3週で迎えた6戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（4戦1勝）。6頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、若干遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず4着に終わった。

3月8日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で坂井瑠星騎手（5戦1勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

6月20日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上キープして、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のディープキングに2馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

7月5日、中1週で迎えた9戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/稍重）に出走。12頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では我慢強くタフに走り抜いたが、勝ったバビットに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

9月27日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた10戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（6戦1勝）。18頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り12着に終わった。

10月18日、中2週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、テリトーリアルに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

11月21日、中4週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（7戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

12月12日、中2週で迎えた13戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの師走ステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は減速してしまい11着に敗れた。

4歳（2021年）

2月7日、中7週で迎えた14戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、関門橋ステークス（小倉芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたワールドウインズ決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

2月28日、中2週で迎えた15戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（1戦0勝）。14頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に終わった。

10月17日、約7か月半の休み明けで迎えた16戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈のガッツで渋太く粘り込んで、最後は2着のプレシャスブルーをアタマ差振り切って久しぶりの実戦をモノにした。

11月14日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は菱田裕二騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、リードを2馬身以上保って、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持久力でバテずに粘り続けて、最後は2着のヒュミドールに4馬身の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

12月26日、中5週で迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、リードを5馬身以上保って、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて13着に敗れた。

5歳（2022年）

2月27日、中8週で迎えた19戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、緩みのないペースでレースを進める。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓の精神でバテずに粘り続けて、最後は2着のカラテに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

3月26日、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（2戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。最後はLord Northと並んで1着同着となった。

6月26日、約3か月の休み明けで迎えた21戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（3戦3勝）。17頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。主導権を奪い、リードを2馬身以上キープして、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚が上がってしまい8着に敗れた。

8月21日、中7週で迎えた22戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（4戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、ジャックドールにクビ差交わされて2着に甘んじた。

10月30日、中9週で迎えた23戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（5戦3勝）。15頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、若干遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のタフネスで懸命に走り抜いたが、イクイノックスに交わされて1馬身差の2着となった。

12月11日、G1の香港カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。鞍上は6戦連続で吉田豊騎手（6戦3勝）。12頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。10着に終わった。

6歳（2023年）

2月25日、G1のサウジカップ（サウジアラビア・ジャナドリヤダート1800m）に出走。鞍上は7戦連続で吉田豊騎手（7戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のCountry Grammerに3/4馬身の差をつけて2つ目のG1タイトルを手にした。

10着に終わった。

11月26日、約8か月の休養明けで迎えた27戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で吉田豊騎手（9戦4勝）。18頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、後続との差を5馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって12着に敗れた。