アカイイト（2017年生、母ウアジェト）

アカイイト（2017年4月17日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「赤い糸。父名より連想」。毛色は青鹿毛。種牡馬のキズナ（当時7歳）と交配したウアジェトが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は辻牧場。2021年のエリザベス女王杯(牝G1)に勝利した他、2022年の金鯱賞(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中竹和也厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

9月7日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、4着に終わった。

9月28日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。7頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のパンサラッサに1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

11月3日、中4週で迎えた3戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、2歳1勝クラスの百日草特別（東京芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。5頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったホウオウピースフルに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

12月7日、中4週で迎えた4戦目は、2歳1勝クラスのエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

12月28日、中2週で迎えた5戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、2歳1勝クラス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての7番人気で大外11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には届かず5着に終わった。

3歳（2020年）

1月26日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスの若竹賞（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、4着に終わった。

3月29日、中8週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた7戦目は、3歳1勝クラスの大寒桜賞（中京芝2200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見所を作れず4着に敗れた。

4月12日、中1週で迎えた8戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ伸び切れず4着に敗れた。

5月2日、中2週で迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳1勝クラスの矢車賞（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したソフトフルートを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

8月1日、約3か月の休み明けで迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るショコラブリアンを自慢の末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて制した。

8月16日、中1週で迎えた11戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの藻岩山特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には届かず5着に敗れた。

9月20日、中4週で迎えた12戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2の関西テレビ放送賞ローズステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには参加できず7着に終わった。

12月19日、約3か月の休み明けで迎えた13戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上2勝クラス（中山芝2000m 曇/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、5着に終わった。

4歳（2021年）

1月24日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上2勝クラスの西尾特別（中京芝2000m 小雨/不良）に出走。8頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るエレヴァテッツァを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

2月13日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた15戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの飛鳥ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したレッドベルディエスにクビ差届かず2着となった。

4月24日、中9週で迎えた16戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの京橋ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5月22日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定の4歳以上3勝クラスのシドニートロフィー（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛進したが、伸びてきたソフトフルート決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

6月20日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のサターンをアタマ差振り切って1着ゴールを果たした。

10月16日、約4か月の休養明けで迎えた19戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。18頭立ての12番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には食い込めず7着に終わった。

11月14日、中3週で迎えた20戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての10番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のステラリアに2馬身の差をつけて中距離女王の座に輝いた。

12月26日、中5週で迎えた21戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。

5歳（2022年）

3月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。13頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

4月3日、中2週で迎えた23戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり10着に敗れた。

5月15日、中5週で迎えた24戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。18頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには加われず8着に終わった。

10月15日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた25戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦1勝）。15頭立ての8番人気で大外15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり10着に敗れた。

11月13日、中3週で迎えた26戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（6戦1勝）。18頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを15番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露し、4着に入り込んだ。

12月25日、中5週で迎えた27戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で幸英明騎手（7戦1勝）。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず15着に終わった。

2023年1月12日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。