ナルシスノワール（1986年生、母セレーザ）

ナルシスノワール（1986年4月26日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のステイールハート（当時14歳）と交配したセレーザが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は新井弘幸。戦績は、中央平地34戦7勝2着2回。1991年のスプリンターズステークス(G1)で2着に入った他、1990年のスワンステークス(G2)に勝利するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

田之上勲厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

12月10日、デビュー戦は田之上幸男騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は470kg。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではキレのある末脚を発揮し、3着に入った。

12月24日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田之上幸男騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のミスファンドリに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1989年）

1月15日、中2週で迎えた3戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田之上幸男騎手（2戦1勝）。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場を作れず9着に終わった。

1月29日、中1週で迎えた4戦目は、4歳400万下のつばき賞（京都芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で田之上幸男騎手（3戦1勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。0着に敗れた。

2月19日、中2週で迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳400万下のこぶし賞（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させてあっさりと抜け出し、最後は2着のナナヨーアトラスに4馬身の差をつけて優勝

3月5日、中1週で迎えた6戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のペガサスステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。14頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では卓出した伸び脚を見せたが、シャダイカグラに交わされて1馬身半差の2着となった。

3月26日、中2週で迎えた7戦目は、菅原泰夫騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて、最後は2着のドースクダイオーを3/4馬身振り切って初の重賞タイトルをつかんだ。

4月16日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で菅原泰夫騎手（1戦1勝）。20頭立ての6番人気で大外20番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が悪くなり9着に敗れた。

5月6日、中2週で迎えた9戦目は、3歳オープンの菖蒲ステークス（東京芝1400m 曇/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で菅原泰夫騎手（2戦1勝）。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のオンワードチエに1馬身半の差をつけて4勝目をつかんだ。

10月29日、約6か月の休養明けで迎えた10戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は芹沢純一騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は力尽きて13着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた11戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚勢が悪くなり14着に終わった。

12月17日、中3週で迎えた12戦目は、G3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は田之上幸男騎手（4戦1勝）。16頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、3着を確保した。

4歳（1990年）

2月4日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンの仁川短距離ステークス（阪神芝1200m 曇/不良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では総身の力で末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のタイレグルスをアタマ差振り切って先頭ゴールを果たした。

2月25日、中2週で迎えた14戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘りを欠いて5着に沈んだ。

3月24日、中3週で迎えた15戦目は、コーラルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

6月3日、中9週で迎えた16戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は田之上幸男騎手（5戦1勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

6月24日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた17戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田之上幸男騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びを欠き7着に敗れた。

9月9日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg戻して迎えた18戦目は、G3のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田之上幸男騎手（7戦1勝）。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

10月28日、中6週で迎えた19戦目は、安田隆行騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて、最後は2着のパッシングショットを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

11月18日、中2週で迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田隆行騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。逃げる形となり、若干遅いペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい15着に敗れた。

12月16日、中3週で迎えた21戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（3戦2勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では賦性の負けん気を発揮してゴールまで頑張り、4着に入った。

5歳（1991年）

2月24日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた22戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（中京芝1700m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。

5月12日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は安田隆行騎手（2戦1勝）。16頭立ての15番人気で17番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、5着を確保した。

11月17日、約6か月半の休み明けで迎えた24戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が悪くなり12着に終わった。

12月15日、中3週で迎えた25戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（4戦2勝）。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったダイイチルビーにねじ伏せられて4馬身差の2着となった。

6歳（1992年）

1月12日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は安田隆行騎手（3戦1勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ハナを奪い、緩いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず6着に沈んだ。

2月9日、中3週で迎えた27戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（5戦2勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きちんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のダイナマイトダディに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

3月1日、中2週で迎えた28戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は安田隆行騎手（4戦1勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では切れる脚を使えず5着に敗れた。

4月5日、中4週で迎えた29戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

5月17日、中5週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた30戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい12着に敗れた。

7月5日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた31戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に終わった。

12月20日、約5か月半の休養明けで迎えた32戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

7歳（1993年）

2月28日、中9週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた33戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい10着に敗れた。

4月4日、中4週で迎えた34戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で西浦勝一騎手（2戦0勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい10着に敗れた。