キタノオゴジョ（1988年生、母キタノベンチヤー）

キタノオゴジョ（1988年5月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のトウシヨウボーイ（当時15歳）と交配したキタノベンチヤーが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）市川ファーム。戦績は、中央平地20戦4勝2着4回。1991年の牝馬東京タイムズ杯(牝G3)で2着に入った他、1992年の朱鷺ステークス(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松山康久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1990年）

11月4日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（東京芝1600m 雨/不良）に出走。馬体重は470kg。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

11月18日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、後続を2馬身以上離して、タフなペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のカチタガールに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月8日、中2週で迎えた3戦目は、坂井千明騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の黒松賞（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では徐々に前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のウインザーローズをクビ差振り切って先頭ゴールを果たした。

3歳（1991年）

1月7日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのフローラステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端を取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて、最後は2着のカチタガールをクビ差振り切って制した。

2月24日、中6週で迎えた5戦目は、3歳オープンのクロッカスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。5頭立ての2番人気で4番ゲートからスタート。ハナを奪い、かなり緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、ニホンピロラックに半馬身交わされて2着に敗れた。

4月7日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（4戦2勝）。18頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では速い脚を使えず17着に敗れた。

5月19日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンのカーネーションカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（5戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したスノートリリオにハナ差届かず2着に甘んじた。

10月13日、約5か月の休養明けで迎えた8戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 曇/不良）に出走。13頭立ての8番人気で大外13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったリストレーションにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

11月10日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で17番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを17番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月14日、中4週で迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で江田照男騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

4歳（1992年）

4月5日、約4か月の休養明けで迎えた11戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は坂井千明騎手（1戦1勝）。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚が冴えず5着に終わった。

4月26日、中2週で迎えた12戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井千明騎手（2戦1勝）。13頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。

7月19日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、朱鷺ステークス（新潟芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で坂井千明騎手（3戦1勝）。9頭立ての5番人気で大外9番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、レオプラザにハナ差交わされて2着となった。

8月9日、中2週で迎えた14戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で坂井千明騎手（4戦1勝）。15頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に敗れた。

9月13日、中4週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた15戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（3戦0勝）。13頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く9着に終わった。

11月14日、中8週で迎えた16戦目は、牝馬限定戦のユートピアステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（6戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のダンスダンスダンスに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

12月19日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（7戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に敗れた。

5歳（1993年）

1月16日、中3週で迎えた18戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は坂井千明騎手（5戦1勝）。10頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に終わった。

2月7日、中2週で迎えた19戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井千明騎手（6戦1勝）。11頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

2月28日、中2週で迎えた20戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（8戦3勝）。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、4着に終わった。