ダノンファンタジー（2016年生、母ライフフォーセール）

ダノンファンタジー（2016年1月30日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+幻想。幻想的な走りを期待して」。2018年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時14歳）と交配したライフフォーセールが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2018年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)に勝利した他、2020年の阪神カップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、ダノックスによって9,720万円で落札された。

中内田充正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

6月3日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は442kg。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったグランアレグリアに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

9月16日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐんぐんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のレッドヴィータに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月3日、中6週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のベルスールに1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月9日、中4週で迎えた4戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のクロノジェネシスを半馬身振り切って2歳女王の座を射止めた。

3歳（2019年）

3月2日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦2勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きっちりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のシゲルピンクダイヤに1馬身の差をつけて4連勝で重賞3勝目をマークした。

4月7日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（4戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5月19日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（5戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘したが、5着に終わった。

9月15日、約4か月の休養明けで迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（6戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るビーチサンバを上がり1位の末脚でクビ差だけ差し切って4つ目の重賞タイトルを手にした。

10月13日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（7戦4勝）。17頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚が振るわず8着に敗れた。

4歳（2020年）

4月11日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（8戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

5月17日、中4週で馬体重を前走から20kg絞って迎えた11戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で川田将雅騎手（9戦4勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

10月17日、約5か月の休養明けで迎えた12戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は8戦連続で川田将雅騎手（10戦4勝）。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が悪くなり6着に敗れた。

12月26日、中9週で迎えた13戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のマルターズディオサに1馬身3/4の差をつけて5つ目の重賞タイトルを掴み取った。

5歳（2021年）

2月28日、中8週で迎えた14戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（11戦4勝）。17頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

3月28日、中3週で迎えた15戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦1勝）。18頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい12着に敗れた。

5月16日、中6週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（2戦1勝）。18頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず7着に敗れた。

10月30日、約5か月半の休み明けで迎えた17戦目は、G2のMBS賞スワンステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（12戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のサウンドキアラを3/4馬身振り切って6つ目の重賞タイトルを手に入れた。

12月25日、中7週で迎えた18戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、3着に終わった。