キオイドリーム（1986年生、母イチワカ）

キオイドリーム（1986年4月11日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のマグニテユード（当時11歳）と交配したイチワカが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は吉田牧場。戦績は、中央平地30戦6勝2着8回。1991年のキャピタルステークス(オープン)に勝利した他、1991年の札幌日刊スポーツ杯(オープンハンデ)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

石栗龍雄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1989年）

1月14日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の4歳新馬（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。馬体重は444kg。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、オープニングナイトにクビ差交わされて2着に惜敗した。

1月21日、連闘で迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳新馬（中山ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のジャスミンクイーンに6馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

2月4日、中1週で迎えた3戦目は、牝馬限定の4歳400万下（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

3月4日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、牝馬限定4歳400万下の桃花賞（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るモガミオージーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて制した。

5月6日、中8週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた5戦目は、3歳オープンの菖蒲ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

5月21日、中1週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。24頭立ての16番人気で17番ゲートからスタート。ハナを取り切り、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天賦のガッツでゴールまで勇戦し、8着を確保した。

8月13日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から18kg増やして迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の駒場特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、アカネライコウに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

9月3日、中2週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の北海ハンデキャップ（函館芝1800m 雨/不良）に出走。鞍上は8戦連続で横山典弘騎手（7戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

9月16日、中1週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の津軽海峡特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で横山典弘騎手（8戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、コスモローマンにクビ差交わされて2着に甘んじた。

10月14日、中3週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の多摩川特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で横山典弘騎手（9戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして、最後は2着のトウカンルチェーに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

11月12日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は11戦連続で横山典弘騎手（10戦3勝）。20頭立ての11番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい17着に終わった。

12月10日、中3週で迎えた12戦目は、4歳以上1400万下の仲冬ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で横山典弘騎手（11戦3勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天資の闘争心でゴールまで力戦したが、3着に終わった。

4歳（1990年）

1月15日、中4週で迎えた13戦目は、初富士ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で横山典弘騎手（12戦3勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のタフさで最後まで奮闘したが、勝ったローレンダッドレイにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

3月4日、中6週で迎えた14戦目は、千葉ステークス（中山芝1200m 外回り晴/不良）に出走。鞍上は14戦連続で横山典弘騎手（13戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では脚が残っておらず9着に敗れた。

12月9日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた15戦目は、4歳以上900万下の清澄特別（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は15戦連続で横山典弘騎手（14戦3勝）。11頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、伸びてきたマイネルグランツ決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

12月22日、中1週で迎えた16戦目は、4歳以上900万下（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は16戦連続で横山典弘騎手（15戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

5歳（1991年）

4月13日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた17戦目は、5歳以上900万下の隅田川特別（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は17戦連続で横山典弘騎手（16戦3勝）。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

4月28日、中1週で迎えた18戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の5歳以上900万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、ターキーレッドに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

5月19日、中2週で迎えた19戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（東京芝1400m 曇/良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、ベストプレイヤーに半馬身交わされて2着に敗北した。

6月9日、中2週で迎えた20戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の支笏湖特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では息長く末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のナエボオルフェを半馬身振り切って久方ぶりに勝ち星を挙げた。

6月23日、中1週で迎えた21戦目は、白樺賞（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（17戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚が冴えず6着に敗れた。

7月14日、中2週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンの札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（18戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のスペインランドに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月11日、中3週で迎えた23戦目は、マリーンステークス（函館芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（19戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったトーワディステニーにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

9月8日、中3週で迎えた24戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/不良）に出走。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では全く伸びず8着に敗れた。

9月28日、中2週で迎えた25戦目は、オータムスプリントステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月13日、中1週で迎えた26戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 曇/不良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（20戦4勝）。13頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって13着に終わった。

11月2日、中2週で迎えた27戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（1戦0勝）。13頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は垂れてしまい10着に終わった。

11月23日、中2週で迎えた28戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（21戦4勝）。17頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のニホンピロブレイブをハナ差振り切って優勝

12月15日、中2週で迎えた29戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（22戦5勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

6歳（1992年）

1月18日、中4週で迎えた30戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦0勝）。12頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。