キュートトリックス（2006年生、母キトゥントリックス）

キュートトリックス（2006年1月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「可愛らしい悪戯」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時5歳）と交配したキトゥントリックスが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地6戦0勝、地方20戦9勝2着4回。主な勝ち鞍は2010年の白ばら特別(一般C1イ)。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,200万円（55万×40口）で一口馬主が募集された。

中尾秀正厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2009年）

4月26日、デビュー戦は石橋守騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（京都芝1400m 小雨/重）に出走。馬体重は478kg。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず13着に敗れた。

5月17日、中2週で迎えた2戦目は、国分恭介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（新潟芝1600m 外回り曇/良）に51kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で大外16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始6番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、最後はスイートライラと並んで5着同着となった。

6月6日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中京芝1800m 曇/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で国分恭介騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

8月22日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg減らして迎えた4戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり9着に敗れた。

9月21日、中3週で迎えた5戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

9月27日、連闘で迎えた6戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の鮫ヶ尾城特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい6着に敗れた。

11月24日、中7週で馬体重を前走から15kg増やして迎えた7戦目は、東川公則騎手を鞍上に迎えて、一般C21（笠松ダート1400m 晴/稍重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて、最後は2着のランドエクスプレスを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

12月17日、中2週で迎えた8戦目は、岡部誠騎手を鞍上に迎えて、新穂高特別（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に敗れた。

12月31日、中1週で迎えた9戦目は、一般C18（笠松ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は東川公則騎手（1戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。逃げを打ち、でレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったシルシに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4歳（2010年）

1月19日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の一般C23（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で東川公則騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、でレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のエリモシャトレーゼに3馬身の差をつけて断然人気に応えた。

2月9日、中2週で迎えた11戦目は、アメジスト特別（笠松ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で東川公則騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びあぐねて5着に敗れた。

2月23日、中1週で迎えた12戦目は、一般C21（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で東川公則騎手（4戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るトウショウジオンを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って勝利をモノにする

4月8日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、奈良津桜特別（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は岡部誠騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したハーモナイズを捕まえ切れず、アタマ差の2着となった。

4月29日、中2週で迎えた14戦目は、21・22会結成10周年杯（笠松ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は東川公則騎手（5戦3勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のランドエクスプレスに1馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

5月28日、中3週で迎えた15戦目は、一般C9 12（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で東川公則騎手（6戦4勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るジェットリリーを自慢の末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

6月10日、中1週で迎えた16戦目は、白ばら特別（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は岡部誠騎手（2戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のランドエクスプレスをクビ差振り切って6勝目を手にした。

7月9日、中3週で迎えた17戦目は、御岳特別（笠松ダート1600m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で岡部誠騎手（3戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったリアライズナッシュに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月13日、約3か月の休養明けで迎えた18戦目は、一般C7（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は東川公則騎手（7戦5勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に敗れた。

10月29日、中1週で迎えた19戦目は、一般C6（笠松ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で東川公則騎手（8戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアウトループに1馬身半の差をつけて7勝目を獲得した。

11月12日、中1週で迎えた20戦目は、せせらぎ特別（笠松ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で東川公則騎手（9戦6勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が悪くなり5着に敗れた。

11月25日、中1週で迎えた21戦目は、一般C5（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で東川公則騎手（10戦6勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

12月31日、中4週で迎えた22戦目は、一般C5（笠松ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は5戦連続で東川公則騎手（11戦6勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったエーシンフォーサンに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

5歳（2011年）

1月10日、中0週で迎えた23戦目は、一般C4（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で東川公則騎手（12戦6勝）。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず6着に敗れた。

1月20日、中0週で迎えた24戦目は、一般C5（笠松ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は7戦連続で東川公則騎手（13戦6勝）。8頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。端をきり、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のメジロセイバーに3馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

2月4日、中1週で迎えた25戦目は、安部幸夫騎手を鞍上に迎えて、十六銀行ぎふ清流国体応援杯（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。最後は脚勢が衰えて5着に終わった。

2月18日、中1週で迎えた26戦目は、安藤雪男還暦記念（笠松ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は東川公則騎手（14戦7勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るオーサンクロッカスを豪脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて9勝目を手中に収めた。