アドマイヤジュピタ（2003年生、母ジェイズジュエリー）

アドマイヤジュピタ（2003年3月1日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋木星」。毛色は栗毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時11歳）と交配したジェイズジュエリーが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地14戦7勝2着2回。2008年の天皇賞（春）(G1)に勝利した他、2008年の阪神大賞典(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、近藤利一によって4,305万円で落札された。

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

11月13日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。馬体重は482kg。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

12月4日、中2週で迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1600m 雨/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では強靭な末脚を披露し、3着に入った。

12月25日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るタガノボーディングを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

3歳（2006年）

1月21日、中3週で迎えた4戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。6頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったフサイチジャンクに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

2月26日、中4週で迎えた5戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 曇/不良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが続かず、3着に終わった。

3月11日、中1週で迎えた6戦目は、3歳500万下のゆきやなぎ賞（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を弾けさせて、最後は2着のディープウイングに2馬身の差をつけて2勝目を奪取した。

4歳（2007年）

7月29日、約17か月の休み明けで馬体重を前走から40kg増やして迎えた7戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のフルヴィクトリーに1馬身の差をつけて久方ぶりの実戦をモノにした。

9月17日、中6週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の美作特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したビーオブザバンにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月13日、中3週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（4戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では凄まじい末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマイネルアンセムに5馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

11月4日、中2週で迎えた10戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のトウカイトリックを3/4馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

5歳（2008年）

1月20日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた11戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

3月23日、中8週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた12戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（6戦3勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアイポッパーに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

5月4日、中5週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（7戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のメイショウサムソンをアタマ差振り切って春の盾を勝ち取った。

10月12日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた14戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（8戦5勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は脚勢が鈍り9着に敗れた。