ムッシュシェクル（1988年生、母ダイナシュガー）

ムッシュシェクル（1988年3月31日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のリアルシヤダイ（当時9歳）と交配したダイナシュガーが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地19戦7勝2着3回。1994年の日経新春杯(ハンデG2)に勝利した他、1994年の阪神大賞典(G2)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

小林稔厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1991年）

6月2日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（京都芝2000m 雨/不良）に出走。馬体重は488kg。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のユウキラッセルに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

6月23日、中2週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のあざみ賞（中京芝1800m 雨/不良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが鈍く5着に敗れた。

7月7日、中1週で迎えた3戦目は、4歳500万下（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、勝ったミュージアムに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

10月19日、約3か月半の休み明けで迎えた4戦目は、4歳以上500万下（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシゲルモンテに4馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

5歳（1993年）

2月21日、約16か月半の休養明けで迎えた5戦目は、5歳以上500万下の遠賀川特別（小倉芝2600m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は武豊騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、アルゼンチンタンゴに半馬身交わされて2着に敗北した。

3月6日、中1週で迎えた6戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、5歳以上500万下の筑前特別（小倉芝2600m 曇/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて、最後は2着のダイホンリュウを半馬身振り切って圧倒的支持に応えた。

3月28日、中2週で迎えた7戦目は、5歳以上900万下の白鷺特別（阪神芝2500m 雨/稍重）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（2戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカシノエタニティに8馬身の差をつけてファンの期待に応えた。

4月25日、中3週で迎えた8戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（3戦3勝）。15頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き7着に敗れた。

5月15日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったロンシャンボーイに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

6月12日、中3週で迎えた10戦目は、グリーンステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（5戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びを欠き4着に敗れた。

10月30日、約4か月半の休養明けで迎えた11戦目は、白秋ステークス（東京芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に敗れた。

11月20日、中2週で迎えた12戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/良）に出走。17頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のセンゴクシルバーを半馬身振り切って重賞初制覇を遂げる

6歳（1994年）

1月23日、中8週で迎えた13戦目は、ハンデG2の日経新春杯（阪神芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るメジロパーマーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

3月13日、中6週で迎えた14戦目は、G2の阪神大賞典（中京芝2800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のセンゴクシルバーに1馬身半の差をつけて3連勝で3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4月24日、中5週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（春）（阪神芝3200m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（3戦3勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、3着に終わった。

10月29日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、G2のスワンステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（4戦3勝）。18頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では決め手が足りず13着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（5戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に敗れた。

12月25日、中4週で迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で藤田伸二騎手（6戦3勝）。13頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に終わった。

7歳（1995年）

2月12日、中6週で迎えた19戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で藤田伸二騎手（7戦3勝）。8頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。