ユーセイフェアリー（1987年生、母タイシンリリイ）

ユーセイフェアリー（1987年3月23日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は芦毛。種牡馬のアズマハンター（当時8歳）と交配したタイシンリリイが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）出羽牧場。戦績は、中央平地34戦5勝2着4回。1992年のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別(牝ハンデG3)に勝利した他、1992年の中山牝馬ステークス(牝ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

日迫良一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

9月9日、デビュー戦は千田輝彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。馬体重は418kg。7頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず3着に終わった。

9月23日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1200m 曇/重）に51kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で千田輝彦騎手（1戦0勝）。11頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びが劣勢になり5着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都芝1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で千田輝彦騎手（2戦0勝）。9頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったホシプロージットにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

11月4日、中1週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（京都芝1600m 外回り晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で千田輝彦騎手（3戦0勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のメイトウアンバーに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月18日、中1週で迎えた5戦目は、3歳400万下の3歳抽せん馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で千田輝彦騎手（4戦1勝）。8頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入り込んだ。

3歳（1990年）

1月15日、中7週で迎えた6戦目は、4歳500万下の若菜賞（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で千田輝彦騎手（5戦1勝）。14頭立ての8番人気で大外14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、5着に入り込んだ。

2月24日、中5週で迎えた7戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の4歳抽せん馬特別（阪神芝1400m 曇/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、抜け出したハリケンローズを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

3月24日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のアネモネ賞（阪神芝1600m 小雨/良）に出走。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

4月15日、中2週で迎えた9戦目は、4歳500万下（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は村本善之騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、最後はカミノダイムラーと並んで4着同着となった。

4月29日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳500万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（6戦1勝）。12頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を披露し、3着に入り込んだ。

5月27日、中3週で迎えた11戦目は、大崎昭一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のメグロクラマに2馬身半の差をつけて2勝目をつかんだ。

7月1日、中4週で迎えた12戦目は、内田浩一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れる脚を使えず12着に終わった。

10月7日、約3か月半の休養明けで迎えた13戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の保津峡特別（京都芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は村本善之騎手（2戦0勝）。9頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のワンダーアティナに1馬身1/4の差をつけて3勝目を挙げた。

11月11日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は内田浩一騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月2日、中2週で迎えた15戦目は、P.エデリー騎手を鞍上に迎えて、’90ゴールデンホィップトロフィー（京都芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエイシンウインに4馬身の差をつけて4勝目を奪取した。

12月16日、中1週で迎えた16戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は村本善之騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4歳（1991年）

1月27日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（4戦1勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたダイイチルビー決め手に屈して半馬身差の2着となった。

2月24日、中3週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で村本善之騎手（5戦1勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

9月15日、約7か月の休養明けで迎えた19戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず9着に終わった。

5歳（1992年）

1月12日、約4か月の休養明けで迎えた20戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は村本善之騎手（6戦1勝）。16頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。直線では見所を作れず9着に敗れた。

2月2日、中2週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（7戦1勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

3月1日、中3週で迎えた22戦目は、藤原英幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したスカーレットブーケを捕まえ切れず、2馬身半差の2着となった。

3月29日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた23戦目は、コーラルステークス（阪神芝1400m 小雨/重）に出走。鞍上は村本善之騎手（8戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4月19日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（9戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい7着に敗れた。

5月17日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で村本善之騎手（10戦1勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

6月13日、中3週で迎えた26戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤原英幸騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露し、4着に入り込んだ。

7月12日、中3週で迎えた27戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は田島信行騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚にキレが無く8着に終わった。

8月9日、中3週で迎えた28戦目は、吉沢宗一騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。15頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず10着に終わった。

10月31日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から24kg減らして迎えた29戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田島信行騎手（2戦0勝）。16頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に終わった。

11月22日、中2週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた30戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（3戦0勝）。18頭立ての17番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず12着に終わった。

12月20日、中3週で迎えた31戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（7戦1勝）。16頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエルカーサリバーを上がり2位の末脚でクビ差だけ差し切って悲願の重賞初制覇を果たした。

6歳（1993年）

1月31日、中5週で迎えた32戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で千田輝彦騎手（8戦2勝）。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず5着に敗れた。

2月28日、中3週で迎えた33戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で千田輝彦騎手（9戦2勝）。13頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず7着に終わった。

3月27日、中3週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンの韓国馬事会杯（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で千田輝彦騎手（10戦2勝）。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではいいところがなく11着に敗れた。