コスモファントム（2007年生、母Southern House）

コスモファントム（2007年2月8日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋幻」。毛色は鹿毛。種牡馬のStephen Got Even（当時11歳）と交配したSouthern Houseが12歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地29戦4勝2着4回、中央障害1戦1勝、地方3戦0勝2着1回。2010年のジャパンダートダービー(Jpn1)で2着に入った他、2010年の京都新聞杯(G2)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

宮徹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2009年）

6月28日、デビュー戦は松岡正海騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は496kg。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月19日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（新潟ダート1200m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では圧巻の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月15日、中3週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた3戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のジンダリーに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月20日、中4週で迎えた4戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。9頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったリルダヴァルにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

10月31日、中5週で迎えた5戦目は、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るテイラーバートンを猛烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて2勝目をつかんだ。

12月26日、中7週で迎えた6戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で和田竜二騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたヴィクトワールピサ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

3歳（2010年）

5月8日、約4か月半の休養明けで迎えた7戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（2戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、勝ったゲシュタルトにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月30日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（3戦0勝）。17頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びあぐねて10着に終わった。

7月14日、中5週で馬体重を前走から22kg増やして迎えた9戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 晴/重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したマグニフィカを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

10月5日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から16kg絞って迎えた10戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 雨/重）に出走。鞍上は松岡正海騎手（4戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

10月31日、中3週で迎えた11戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（5戦0勝）。18頭立ての18番人気で17番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はガス欠状態になり15着に終わった。

12月11日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中日新聞杯（小倉芝2000m 曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、トゥザグローリーに交わされて1馬身3/4差の2着となった。

4歳（2011年）

1月5日、中3週で迎えた13戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（6戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のキョウエイストームを半馬身振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

1月23日、中2週で迎えた14戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（7戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、4着に終わった。

2月20日、中3週で迎えた15戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（8戦1勝）。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は一杯になって16着に終わった。

7月10日、約4か月半の休養明けで迎えた16戦目は、ハンデG3の七夕賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松岡正海騎手（9戦1勝）。17頭立ての6番人気で16番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

7月31日、中2週で迎えた17戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

12月10日、約4か月半の休養明けで迎えた18戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中日新聞杯（小倉芝2000m 曇/稍重）に出走。18頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のゲシュタルトをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルをゲットした。

5歳（2012年）

1月5日、中3週で迎えた19戦目は、丹内祐次騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

2月4日、中3週で迎えた20戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、3着に終わった。

3月4日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は大野拓弥騎手（1戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は失速してしまい15着に敗れた。

4月1日、中3週で迎えた22戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（2戦1勝）。12頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい7着に終わった。

7月15日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた23戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では末脚が振るわず8着に敗れた。

9月23日、中9週で迎えた24戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘し、5着に入り込んだ。

6歳（2013年）

3月24日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた25戦目は、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（10戦1勝）。16頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり16着に終わった。

5月5日、中5週で迎えた26戦目は、伊藤工真騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は勢いを失って15着に終わった。

6月1日、中3週で迎えた27戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（3戦1勝）。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では余力が残っておらず15着に終わった。

10月8日、約4か月半の休養明けで迎えた28戦目は、柴田大知騎手を鞍上に迎えて、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 曇/良）に出走。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

11月17日、中5週で迎えた29戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（3戦0勝）。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚勢が悪くなり11着に終わった。

12月14日、中3週で迎えた30戦目は、ディセンバーステークス（中山芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は柴田大知騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り11着に終わった。

7歳（2014年）

1月5日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた31戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（4戦0勝）。16頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚が止まってしまい8着に終わった。

1月26日、中2週で迎えた32戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（11戦1勝）。16頭立ての14番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は脚色が鈍り16着に終わった。

5月11日、約3か月半の休み明けで迎えた33戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（新潟障害芝2890m 外→内晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のアスターコリントに2馬身の差をつけて久々に勝利を挙げた。