トゥザグローリー（2007年生、母トゥザヴィクトリー）

トゥザグローリー（2007年2月16日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「栄光に向って。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時6歳）と交配したトゥザヴィクトリーが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地33戦8勝2着2回。2011年の日経賞(G2)に勝利した他、2011年の京都記念(G2)を制するなど、重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1億2,000万円（30万×400口）で一口馬主が募集された。

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2010年）

3月14日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は542kg。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダノンゲットウィンをクビ差振り切って初白星を挙げた。

4月4日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神芝2200m 晴/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアイウォントユーを半馬身振り切って断然の支持に応えた。

5月1日、中3週で馬体重を前走からさらに12kg減らして迎えた3戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、勝ったペルーサに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

5月30日、中3週で迎えた4戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての10番人気で大外17番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に終わった。

7月4日、中4週で迎えた5戦目は、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

10月16日、約3か月半の休養明けで迎えた6戦目は、アイルランドトロフィー（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったトーセンジョーダンにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

10月31日、中1週で迎えた7戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のナムラクレセントに1馬身3/4の差をつけて順当に勝利した。

11月21日、中2週で迎えた8戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。

12月11日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るコスモファントムを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて初の重賞タイトルを手に入れた。

12月26日、中1週で迎えた10戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての14番人気で11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、3着を確保した。

4歳（2011年）

2月13日、中6週で迎えた11戦目は、U.リスポリ騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のメイショウベルーガを3/4馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

4月2日、中6週で迎えた12戦目は、G2の日経賞（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のペルーサに2馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを奪取した。

5月1日、中3週で迎えた13戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を取り切り、落ち着いたペースでレースを引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は脚勢が衰えて13着に敗れた。

6月26日、中7週で迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が衰えて13着に敗れた。

10月30日、約4か月の休み明けで迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦2勝）。18頭立ての10番人気で17番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、5着に入り込んだ。

11月27日、中3週で迎えた16戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は垂れてしまい11着に敗れた。

12月25日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（5戦2勝）。13頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

5歳（2012年）

1月15日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（6戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鬼脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のダノンバラードに1馬身1/4の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手に入れた。

2月26日、中5週で迎えた19戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（7戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚が振るわず10着に敗れた。

6月2日、約3か月の休み明けで迎えた20戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（8戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のショウナンマイティを半馬身振り切って5つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6月24日、中2週で迎えた21戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（9戦4勝）。16頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず12着に敗れた。

10月28日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた22戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。18頭立ての11番人気で大外18番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。最後はタレてしまい18着に終わった。

12月2日、中4週で馬体重を前走から18kg戻して迎えた23戦目は、G1のジャパンカップダート（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上はC.ウィリアムズ騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。最後は一杯になって12着に敗れた。

12月23日、中2週で迎えた24戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では切れる脚を使えず16着に終わった。

6歳（2013年）

10月6日、約9か月半の休養明けで迎えた25戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦1勝）。13頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

10月27日、中2週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。17頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚に勢いがなく12着に敗れた。

11月30日、中4週で迎えた27戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

12月22日、中2週で迎えた28戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に終わった。

7歳（2014年）

1月26日、中4週で迎えた29戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではいい脚を見せられず13着に敗れた。

2月16日、中2週で迎えた30戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

6月7日、約3か月半の休養明けで迎えた31戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上はC.ウィリアムズ騎手（2戦0勝）。12頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は勢いを失って12着に終わった。

10月14日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた32戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（10戦4勝）。12頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、後続との差を2馬身以上キープして、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み5着に敗れた。

12月6日、中7週で迎えた33戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 曇/良）に出走。17頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り16着に終わった。