バイロイト（2001年生、母Dancerette）

バイロイト（2001年3月12日）は、フランスで生まれ、日本で調教された競走馬。馬名の意味は「ワーグナーゆかりのドイツの街（バイロイト音楽祭が開催される）」。毛色は鹿毛。種牡馬のシングスピール（当時9歳）と交配したDanceretteが7歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地25戦7勝2着8回。2007年の万葉ステークス(オープンハンデ)に勝利した他、2006年の大阪―ハンブルクカップ(オープンハンデ)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

中竹和也厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

11月23日、デビュー戦は渡辺薫彦騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。13頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では目立つような脚を使えず9着に終わった。

12月6日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で渡辺薫彦騎手（1戦0勝）。11頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に終わった。

12月20日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 雪/良）に出走。鞍上は3戦連続で渡辺薫彦騎手（2戦0勝）。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には届かず8着に終わった。

3歳（2004年）

1月31日、中5週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた4戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3月7日、中4週で迎えた5戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったトシザショーマに詰め切れず、9馬身差の2着に敗北した。

3月27日、中2週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したエスコートシチーを捕まえ切れず、2馬身差の2着となった。

4月17日、中2週で迎えた7戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず4着に敗れた。

5月9日、中2週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦0勝）。11頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、ダンツトレジャーに交わされて2馬身差の2着となった。

5月30日、中2週で迎えた9戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るパワフルタッチを鬼脚で交わし去り、最後は5馬身の差をつけて待望の初勝利を挙げた。

6月12日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた10戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京芝2300m 晴/稍重）に出走。17頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

8月28日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から8kg戻して迎えた11戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌ダート2400m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したアサカユウジーンを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

9月18日、中2週で迎えた12戦目は、3歳以上500万下の積丹特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のクリノセレブオーに2馬身の差をつけて2勝目をマークした。

4歳（2005年）

8月28日、約11か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた13戦目は、3歳以上500万下（札幌ダート2400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたゴールデンクロス決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

9月17日、中2週で迎えた14戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の積丹特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたエプソムアルテマ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

10月16日、中3週で迎えた15戦目は、3歳以上500万下（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るスズノタイヨーを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて3勝目をつかんだ。

10月30日、中1週で迎えた16戦目は、D.ボニヤ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の高雄特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るプロンタテヤマを猛烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて4勝目を手に入れた。

11月20日、中2週で迎えた17戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月18日、中3週で迎えた18戦目は、3歳以上1000万下（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアタゴビッグマンに1馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

5歳（2006年）

3月11日、約3か月の間隔を開けて迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は四位洋文騎手（3戦1勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず6着に敗れた。

4月8日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2500m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は幸英明騎手（4戦0勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、伸びてきたトウカイカムカム決め手に屈してハナ差の2着に惜敗した。

4月30日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたサザンツイスター決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月28日、約6か月の休養明けで迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の比叡ステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は力尽きて10着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝2200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（5戦2勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のトウカイエリートに1馬身の差をつけて6勝目を掴み取った。

6歳（2007年）

1月7日、中6週で迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンの万葉ステークス（京都芝3000m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は四位洋文騎手（4戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のトウカイトリックをハナ差振り切って1着ゴールを果たした。

2月11日、中4週で迎えた25戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。