トリリオンカット（2000年生、母Sabeline）

トリリオンカット（2000年4月2日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「指輪の脇石のカット方法」。毛色は栗毛。種牡馬のSwain（当時8歳）と交配したSabelineが8歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地39戦6勝2着4回、中央障害1戦0勝。2006年の朝日チャレンジカップ(G3)に勝利した他、2003年の駒草賞(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額2,600万円（6.5万×400口）で一口馬主が募集された。

音無秀孝厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

8月11日、デビュー戦は熊沢重文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は452kg。16頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず6着に終わった。

9月1日、中2週で迎えた2戦目は、2歳新馬（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、3着に入った。

10月5日、中4週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で熊沢重文騎手（2戦0勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

10月27日、中2週で迎えた4戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で熊沢重文騎手（3戦0勝）。14頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入った。

11月17日、中2週で迎えた5戦目は、柴原央明騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では見所を作れず12着に敗れた。

12月1日、中1週で迎えた6戦目は、D.ボニヤ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中京芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のスチェッソに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

12月14日、中1週で迎えた7戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの中京2歳ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に終わった。

3歳（2003年）

3月8日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、3歳500万下のあざみ賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で芹沢純一騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

4月6日、中3週で迎えた9戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神芝2500m 晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るテイエムテンライを上がり1位タイの末脚で半馬身差し切って2勝目を手に入れた。

5月10日、中4週で迎えた10戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

6月1日、中2週で迎えた11戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの駒草賞（東京芝2000m 曇/重）に出走。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、伸びてきたワールドスケール決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

9月21日、約3か月半の休養明けで迎えた12戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り雨/不良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって12着に敗れた。

10月11日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚を伸ばせず4着に敗れた。

10月26日、中1週で迎えた14戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見所を作れず8着に終わった。

11月15日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の晩秋特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月7日、中2週で迎えた16戦目は、K.ファロン騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の2003ゴールデンブーツトロフィー（阪神芝2200m 晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘したが、4着に終わった。

4歳（2004年）

6月19日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた17戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の生田特別（阪神芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

7月11日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた18戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（福島芝2600m 曇/稍重）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて、最後は2着のマイネルガストに1馬身1/4の差をつけて断トツ人気に応えた。

7月25日、中1週で迎えた19戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の玄海特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、勝ったオペラシチーにねじ伏せられてクビ差の2着に惜敗した。

10月30日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた20戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の高雄特別（京都芝2400m 外回り雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦0勝）。9頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に敗れた。

11月13日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた21戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の晩秋特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見所を作れず6着に敗れた。

12月11日、中3週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた22戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の境港特別（阪神芝2200m 晴/良）に出走。9頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚がパッとせず5着に敗れた。

12月26日、中1週で迎えた23戦目は、3歳以上1000万下の江坂特別（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るリキアイサイレンスを上がり1位タイの末脚でハナ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

5歳（2005年）

1月23日、中3週で迎えた24戦目は、4歳以上1000万下の睦月賞（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦1勝）。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったアドマイヤモナークにねじ伏せられて半馬身差の2着となった。

2月5日、中1週で迎えた25戦目は、4歳以上1000万下の許波多特別（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、伸びてきたベストアルバム決め手に屈してクビ差の2着となった。

4月17日、中9週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の白鷺特別（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に敗れた。

11月19日、約7か月の休み明けで迎えた27戦目は、3歳以上1000万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（2戦0勝）。18頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に入り込んだ。

6歳（2006年）

4月16日、約5か月の休養明けで迎えた28戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の白鷺特別（阪神芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいい脚を見せられず5着に敗れた。

4月29日、中1週で迎えた29戦目は、4歳以上1000万下の鴨川特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るヒシルーシッドを上がり1位の末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

5月28日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦1勝）。17頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は一杯になって17着に終わった。

8月12日、約2か月半の間隔を開けて迎えた31戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の天の川ステークス（新潟芝2000m 外回り晴/稍重）に出走。15頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鋭い脚を使えず6着に終わった。

8月27日、中1週で迎えた32戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。17頭立ての13番人気で大外17番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず7着に終わった。

9月9日、中1週で迎えた33戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るコンゴウリキシオーを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切って念願の重賞初制覇を果たした。

7歳（2007年）

2月17日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた34戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦1勝）。14頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり14着に終わった。

3月4日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた35戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で和田竜二騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

4月1日、中3週で迎えた36戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で和田竜二騎手（3戦1勝）。11頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はバテてしまい10着に終わった。

7月8日、約3か月半の休養明けで迎えた37戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず16着に終わった。

7月29日、中2週で迎えた38戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（4戦1勝）。12頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く12着に終わった。

8月26日、中3週で迎えた39戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦1勝）。18頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい18着に終わった。

10月8日、中5週で迎えた40戦目は、嘉堂信雄騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（東京障害芝→ダート3000m 小雨）に出走。14頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。11着に敗れた。