テイエムオーシャン（1998年生、母リヴァーガール）

テイエムオーシャン（1998年4月9日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。2000年にJRA賞最優秀2歳牝馬、2001年にJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のダンシングブレーヴ（当時15歳）と交配したリヴァーガールが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は川越ファーム。戦績は、中央平地18戦7勝2着1回。2001年の桜花賞(牝G1)に勝利した他、2001年の秋華賞(牝G1)を制するなど、G1級競走3勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

西浦勝一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

8月5日、デビュー戦は本田優騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は432kg。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。先手を取り、緩いペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のウインラディウスに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

8月26日、中2週で迎えた2戦目は、3歳500万下（札幌芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のタックスシェルターに6馬身の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

9月23日、中3週で迎えた3戦目は、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で本田優騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端をきる形となり、後続との差を2馬身以上キープして、やや遅いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

12月3日、中9週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で本田優騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のダイワルージュに2馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（2001年）

3月3日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で本田優騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のポイントフラッグに4馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4月8日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で本田優騎手（5戦4勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐいぐいと終いの脚を伸ばして、最後は2着のムーンライトタンゴに3馬身の差をつけて桜の女王の座を手中に収めた。

5月20日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で本田優騎手（6戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

10月14日、約5か月の休養明けで迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で本田優騎手（7戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のローズバドを3/4馬身振り切って3つ目のG1タイトルを手にした。

11月11日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で本田優騎手（8戦6勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、5着に終わった。

12月23日、中5週で迎えた10戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で本田優騎手（9戦6勝）。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず6着に終わった。

4歳（2002年）

8月18日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から38kg増やして迎えた11戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で本田優騎手（10戦6勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のトウカイポイントに1馬身半の差をつけて5つ目の重賞タイトルを手にした。

10月27日、中9週で馬体重を前走から20kg絞って迎えた12戦目は、G1の天皇賞（秋）（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で本田優騎手（11戦7勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

11月24日、中3週で迎えた13戦目は、G1のジャパンカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で本田優騎手（12戦7勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では全く伸びず9着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた14戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は14戦連続で本田優騎手（13戦7勝）。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く10着に終わった。

5歳（2003年）

4月19日、約4か月の休養明けで迎えた15戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 小雨/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は15戦連続で本田優騎手（14戦7勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

5月31日、中5週で迎えた16戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は16戦連続で本田優騎手（15戦7勝）。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず9着に敗れた。

7月13日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 雨/重）に牝馬ながら59kgの斤量を背負って出走。鞍上は17戦連続で本田優騎手（16戦7勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったローズバドにねじ伏せられて3馬身半差の2着に敗北した。

8月17日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に牝馬ながら59kgの斤量を背負って出走。鞍上は18戦連続で本田優騎手（17戦7勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。