アイアンバローズ（2017年生、母パレスルーマー）

アイアンバローズ（2017年2月2日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「鉄+冠名」。毛色は鹿毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時9歳）と交配したパレスルーマーが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年のステイヤーズステークス(G2)に勝利した他、2022年の阪神大賞典(G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、猪熊広次によって1億1,340万円で落札された。

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

7月27日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は474kg。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず13着に敗れた。

11月3日、約3か月半の休養明けで迎えた2戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったディープボンドに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

11月16日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

3歳（2020年）

2月15日、約3か月の休養明けで迎えた4戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝2000m 曇/稍重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のダノンセレスタを半馬身振り切って未勝利戦を制した。

3月14日、中3週で迎えた5戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスのゆきやなぎ賞（阪神芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったヴァルコスに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

5月2日、中6週で迎えた6戦目は、武藤雅騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のテレビ東京杯青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず10着に終わった。

5月23日、中2週で迎えた7戦目は、3歳1勝クラスのメルボルントロフィー（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のキングオブドラゴンをクビ差振り切って2勝目をゲットした。

9月27日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（2戦0勝）。18頭立ての16番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に終わった。

10月25日、中3週で迎えた9戦目は、3歳以上2勝クラスの鳴滝特別（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（2戦1勝）。13頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。

11月23日、中3週で迎えた10戦目は、3歳以上2勝クラスの猪名川特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月12日、中2週で迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの境港特別（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したナオミラフィネにアタマ差届かず2着に甘んじた。

4歳（2021年）

2月13日、中8週で迎えた12戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、4歳以上2勝クラスの箱根特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月25日、中9週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、4歳以上2勝クラスの白鷺特別（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のナオミラフィネに5馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

5月15日、中2週で迎えた14戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの緑風ステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のカントルをハナ差振り切って4勝目をマークした。

10月10日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた15戦目は、G2の京都大賞典（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では末脚を伸ばせず12着に敗れた。

11月7日、中3週で迎えた16戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。15頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場なく6着に敗れた。

12月4日、中3週で迎えた17戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、ディバインフォースに半馬身交わされて2着となった。

5歳（2022年）

3月20日、約3か月半の休養明けで迎えた18戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（2戦0勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、伸びてきたディープボンド決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

5月1日、中5週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（春）（阪神芝3200m 外→内晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で石橋脩騎手（3戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

6月26日、中7週で迎えた20戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で石橋脩騎手（4戦0勝）。17頭立ての15番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり15着に終わった。

10月10日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた21戦目は、G2の京都大賞典（阪神芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は岩田望来騎手（2戦1勝）。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず6着に敗れた。

12月3日、中7週で迎えた22戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

6歳（2023年）

1月22日、中6週で迎えた23戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2の東海ステークス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての9番人気で大外15番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚が上がってしまい10着に終わった。

3月19日、中7週で迎えた24戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（4戦1勝）。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では決め手に欠いて7着に敗れた。

4月30日、中5週で迎えた25戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。17頭立ての16番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後はバテてしまい13着に終わった。

10月9日、約5か月半の休み明けで迎えた26戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/重）に出走。鞍上は北村友一騎手（3戦0勝）。14頭立ての13番人気で大外14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい11着に終わった。

12月2日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた27戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（5戦0勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、リードを5馬身以上確保して、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて、最後は2着のテーオーロイヤルに2馬身半の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

12月24日、中2週で迎えた28戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（6戦1勝）。16頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり11着に終わった。

7歳（2024年）

12着に敗れた。

8着に敗れた。