ハードクリスタル（2000年生、母スイートミルド）

ハードクリスタル（2000年4月27日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「硬いクリスタル」。毛色は鹿毛。種牡馬のクリスタルグリツターズ（当時20歳）と交配したスイートミルドが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はシンボリ牧場。戦績は、中央平地31戦8勝2着5回、地方5戦1勝2着2回。2006年の東海ステークス(G2)に勝利した他、2006年のブリーダーズゴールドカップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、シンボリ牧場から「北海道10月市場サラブレッド当歳」に上場されたが主取りとなった。1歳のとき、シンボリ牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、芹沢精一によって735万円で落札された。

作田誠二厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2003年）

1月19日、デビュー戦は柿元嘉和騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（小倉芝1200m 小雨/良）に出走。馬体重は470kg。16頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

2月9日、中2週で迎えた2戦目は、渡辺薫彦騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1400m 曇/不良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のチリーウインドヒルに1馬身1/4の差をつけて未勝利戦を制した。

3月15日、中4週で迎えた3戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山ダート1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず最後はマイネルフルークと並んで4着同着となった。

3月30日、中1週で迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の沈丁花賞（中京ダート1700m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、勝ったペルフェットにねじ伏せられて7馬身差の2着となった。

4月20日、中2週で迎えた5戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の滝桜賞（福島ダート1700m 小雨/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

5月11日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、3歳500万下のわらび賞（新潟ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

7月20日、中9週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた7戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館ダート1700m 曇/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、抜け出したサイバーシチーを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

8月2日、中1週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下（函館ダート1700m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では豪脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のレディブライアンに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

8月31日、中3週で迎えた9戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のグリーンチャンネルカップ（札幌芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、4着に終わった。

9月28日、中3週で迎えた10戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では決め手が足りず11着に終わった。

10月26日、中3週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の北野特別（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。11頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では今一つ伸び切れず9着に終わった。

4歳（2004年）

6月19日、約8か月の休み明けで迎えた12戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館ダート1700m 雨/良）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るクーカイを次元の違う末脚で3/4馬身差し切って久しぶりの実戦を制した。

7月4日、中1週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の恵山特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のビッグクラウンをクビ差振り切って4勝目を手中に収めた。

7月25日、中2週で迎えた14戦目は、3歳以上1000万下の渡島特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡佑介騎手（2戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したタイキアルファにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月14日、中2週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の羊蹄山特別（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤岡佑介騎手（3戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、4着に終わった。

9月18日、中4週で迎えた16戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の北斗賞（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したダンツエナジーにクビ差届かず2着に甘んじた。

9月26日、連闘で迎えた17戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のオホーツクハンデキャップ（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサンマルアンサーに4馬身の差をつけてファンの支持に応えた。

10月30日、中4週で迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の赤富士ステークス（東京ダート2100m 雨/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るワイルドソルジャーを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って6勝目を手に入れた。

11月28日、中3週で迎えた19戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

5歳（2005年）

1月29日、中8週で迎えた20戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦2勝）。16頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったメイショウボーラーに詰め切れず、7馬身差の2着となった。

2月20日、中2週で迎えた21戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/不良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず9着に終わった。

3月27日、中4週で迎えた22戦目は、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（4戦2勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚にキレが無く10着に敗れた。

6月11日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では超凡な末脚を発揮したが、4着に終わった。

6月25日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンの大沼ステークス（函館ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

7月17日、中2週で迎えた25戦目は、マリーンステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（7戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマルブツトップに2馬身半の差をつけて7勝目を手に入れた。

9月3日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（8戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では速い脚を使えず5着に敗れた。

10月4日、中3週で馬体重を前走から5kg絞って迎えた27戦目は、G3の白山大賞典（金沢ダート2100m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（9戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したグラッブユアハートを捕まえ切れず、1馬身差の2着に敗北した。

11月30日、中7週で迎えた28戦目は、G2の彩の国浦和記念（浦和ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（10戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。果敢に端をきり、非常に緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では物凄い伸び脚を見せたが、ヴァーミリアンに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

6歳（2006年）

1月22日、中7週で迎えた29戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（5戦2勝）。16頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

3月5日、中5週で迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンの仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は渡辺薫彦騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

5月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた31戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（6戦2勝）。13頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のマイネルボウノットに1馬身半の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

6月10日、中2週で迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（7戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが続かず、3着に終わった。

8月17日、中9週で迎えた33戦目は、G2のブリーダーズゴールドカップ（旭川ダート2300m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（11戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のパーソナルラッシュに3馬身の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

11月3日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg減らして迎えた34戦目は、G1のJBCクラシック（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（12戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

11月25日、中2週で迎えた35戦目は、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（13戦4勝）。15頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

12月29日、中4週で迎えた36戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（8戦3勝）。13頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が衰えて7着に敗れた。