フェイズベロシティ（2013年生、母スペシャルグルーヴ）

フェイズベロシティ（2013年1月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「位相速度」。毛色は栗毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時12歳）と交配したスペシャルグルーヴが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地19戦3勝2着3回。2016年のスイートピーステークス(オープン牝)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、池谷誠一によって3,360万円で落札された。

萩原清厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2015年）

10月24日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は448kg。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したファイアクリスタルに半馬身届かず2着に敗北した。

11月14日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（東京芝1800m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露したが、3着に終わった。

3歳（2016年）

1月30日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアイスコールドを半馬身振り切って未勝利戦を制した。

3月21日、中6週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で戸崎圭太騎手（3戦1勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず11着に敗れた。

5月1日、中5週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で戸崎圭太騎手（4戦1勝）。18頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、4着に入った。

8月6日、約3か月の休み明けで迎えた6戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下の十勝岳特別（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で追い上げたが、勝ったロッカフラベイビーに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月10日、中8週で迎えた7戦目は、木幡巧也騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（東京芝1800m 曇/良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、6着に終わった。

11月13日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた8戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は吉田隼人騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい12着に敗れた。

4歳（2017年）

2月19日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた9戦目は、4歳以上500万下の小倉城特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で吉田隼人騎手（2戦0勝）。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず4着に敗れた。

3月5日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田隼人騎手（3戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には届かず8着に敗れた。

5月13日、中9週で迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下の石打特別（新潟芝1800m 外回り小雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で吉田隼人騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず6着に敗れた。

6月18日、中4週で迎えた12戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京芝2000m 曇/良）に出走。11頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘したが、4着に終わった。

8月27日、中9週で迎えた13戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のラブリーアモンをクビ差振り切って久方ぶりに美酒を浴びた。

11月4日、中9週で迎えた14戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の南武特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、伸びてきたホウオウドリーム決め手に屈してクビ差の2着となった。

12月24日、中6週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.デムーロ騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のウインヴォラーレをクビ差振り切って3勝目をマークした。

5歳（2018年）

3月10日、約2か月半の間隔を開けて迎えた16戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

6月10日、約3か月の休み明けで迎えた17戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に51kgの軽斤量で出走。15頭立ての12番人気で大外15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く10着に終わった。

8月18日、中9週で迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の日本海ステークス（新潟芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は石川裕紀人騎手（1戦0勝）。7頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず4着に終わった。

10月8日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の六社ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石川裕紀人騎手（2戦0勝）。13頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では目立つような脚を使えず7着に敗れた。

12月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた20戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のグレイトフルステークス（中山芝2500m 小雨/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（1戦1勝）。13頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、勝ったルックトゥワイスに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

6歳（2019年）

1月6日、中1週で迎えた21戦目は、4歳以上1600万下の迎春ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（2戦1勝）。12頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3月9日、中8週で迎えた22戦目は、F.ミナリク騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず5着に敗れた。

4月6日、中3週で迎えた23戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の湾岸ステークス（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。8頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見せ場なく6着に終わった。

8月17日、約4か月半の休み明けで迎えた24戦目は、3歳以上3勝クラスの日本海ステークス（新潟芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（5戦1勝）。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月6日、中6週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの六社ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（6戦1勝）。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には届かず8着に敗れた。

12月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた26戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのグレイトフルステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（3戦1勝）。16頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く13着に終わった。

2019年12月25日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。