エイシンサニー（1987年生、母エイシンナツコ）

エイシンサニー（1987年3月29日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のミルジヨージ（当時12歳）と交配したエイシンナツコが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は栄進牧場。戦績は、中央平地20戦4勝2着1回。1990年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、1990年の報知杯4歳牝馬特別(牝G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

坂口正則厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

8月12日、デビュー戦は南井克巳騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は394kg。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

8月26日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（小倉芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではキレのある末脚を発揮したが、4着に終わった。

9月3日、連闘で迎えた3戦目は、小池隆生騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（小倉芝1200m 晴/不良）に50kgの軽斤量で出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では見せ場を作れず9着に終わった。

9月24日、中2週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（阪神芝1200m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で小池隆生騎手（1戦0勝）。11頭立ての6番人気で大外11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、圧倒的な末脚を爆発させて、最後は2着のホシプロージットに1馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

10月21日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳400万下のりんどう賞（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

11月5日、中1週で迎えた6戦目は、3歳400万下の白菊賞（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（2戦0勝）。7頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見所を作れず4着に終わった。

11月26日、中2週で迎えた7戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、3歳400万下のカトレア賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。7頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るマキハタグロリーを豪脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2勝目を手中に収めた。

12月10日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦1勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく5着に敗れた。

12月17日、連闘で迎えた9戦目は、松本達也騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの中京3歳ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚色が悪くなり7着に終わった。

3歳（1990年）

1月6日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（2戦1勝）。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したコニーストンにクビ差届かず2着となった。

2月4日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（阪神芝1600m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月18日、中5週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のスプライトパッサーに1馬身3/4の差をつけて初の重賞タイトルをゲットした。

4月8日、中2週で迎えた13戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（5戦2勝）。18頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入った。

5月20日、中5週で迎えた14戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（6戦2勝）。20頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを13番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のアグネスフローラを3/4馬身振り切って樫の女王の称号を手にした。

9月23日、約4か月の休養明けで迎えた15戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（7戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず5着に敗れた。

10月21日、中3週で迎えた16戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は脚色が衰えて12着に敗れた。

11月11日、中2週で迎えた17戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（8戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。

12月2日、中2週で迎えた18戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の鳴尾記念（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。

12月23日、中2週で迎えた19戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田島良保騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり14着に終わった。

4歳（1991年）

2月17日、中7週で迎えた20戦目は、蛯沢誠治騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/稍重）に出走。13頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では決め手が足りず10着に終わった。