フギン（2010年生、母アリアプーラ）

フギン（2010年8月30日）は、オーストラリアで生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「北欧神話に登場するワタリガラス」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のストリートセンス（当時6歳）と交配したアリアプーラが9歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地14戦4勝、地方5戦3勝2着2回。主な勝ち鞍は2014年の稲妻ステークス(1600万下)。

経歴

デビュー前

森秀行厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2013年）

8月25日、デビュー戦は和田翼騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（小倉芝1200m 雨/不良）に49kgの軽斤量で出走。馬体重は444kg。17頭立ての10番人気で16番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

9月8日、中1週で迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立ち、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて9着に敗れた。

9月28日、中2週で迎えた3戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の芦屋川特別（阪神芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り12着に終わった。

11月6日、中5週で迎えた4戦目は、川原正一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上C2三（園田ダート1400m 晴/稍重）に牝馬ながら54kgの斤量を背負って出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、で集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、サンタクローチェに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

11月26日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上C2二（園田ダート1400m 晴/重）に牝馬ながら54kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で川原正一騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを取り切り、でレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させて、最後は2着のカネトシアルガルベを半馬身振り切って初白星を挙げた。

12月18日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上C2（園田ダート1230m 雨/重）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で川原正一騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、でレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、パワーローランに半馬身交わされて2着に敗北した。

4歳（2014年）

1月4日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上C1（園田ダート1230m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で川原正一騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のグッドタイザンに1馬身半の差をつけて2勝目をつかんだ。

1月30日、中3週で迎えた8戦目は、4歳以上C1（園田ダート1230m 曇/稍重）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で川原正一騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るヴィレビスティーを凄まじい末脚で3/4馬身差し切って単勝一倍台の評価に応えた。

3月21日、中6週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた9戦目は、4歳以上500万下の刈谷特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が振るわず8着に敗れた。

5月11日、中6週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた10戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の飛竜特別（新潟芝1000m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。3着に終わった。

6月1日、中2週で迎えた11戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のレーヴドプランスに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

6月22日、中2週で迎えた12戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神芝1200m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。先手を取り、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈のガッツで渋太く末脚を持続させて、最後は2着のフルールシチーをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

8月17日、中7週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の飯豊特別（新潟芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシンボリディスコに1馬身1/4の差をつけて断トツの支持に応えた。

8月30日、中1週で迎えた14戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の稲妻ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、2着のサカジロロイヤルをクビ差制して破竹の4連勝を決めた。

10月12日、中5週で迎えた15戦目は、オパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は勢いを失って16着に敗れた。

5歳（2015年）

3月7日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた16戦目は、G3のオーシャンステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。16頭立ての14番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい16着に終わった。

4月12日、中4週で迎えた17戦目は、春雷ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。16頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では切れる脚を使えず15着に終わった。

5月24日、中5週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンの韋駄天ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（4戦1勝）。16頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。15着に終わった。

6月21日、中3週で迎えた19戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（5戦1勝）。16頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が衰えて16着に終わった。