イタリアンレッド（2006年生、母バルドネキア）

イタリアンレッド（2006年2月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「イタリアの赤」。毛色は鹿毛。種牡馬のネオユニヴァース（当時6歳）と交配したバルドネキアが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地20戦8勝2着1回。2011年の府中牝馬ステークス(牝G2)に勝利した他、2011年の小倉記念(ハンデG3)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

東京サラブレッドクラブにて総額1,800万円（9万×200口）で一口馬主が募集された。

石坂正厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2009年）

6月6日、デビュー戦は浜中俊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳未勝利（中京芝1800m 曇/稍重）に出走。馬体重は476kg。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走し、3着に入った。

8月1日、中7週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（小倉芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のカノヤグッドラックをクビ差振り切って初白星を挙げた。

8月30日、中3週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のリーガルアミューズを半馬身振り切って優勝

9月20日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で浜中俊騎手（3戦2勝）。18頭立ての7番人気で大外18番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後はバテてしまい15着に敗れた。

4歳（2010年）

3月20日、約6か月の休み明けで迎えた5戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下の鎌ケ谷特別（中山芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では強靭な末脚を発揮し、3着に入った。

4月11日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下の野島崎特別（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月30日、中6週で迎えた7戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下の御室特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では上々の伸びを見せたが、抜け出したサクラローズマリーを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

6月26日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（4戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい7着に敗れた。

7月17日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下の対馬特別（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（5戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて先頭を奪い、最後は2着のアグネスサクラに1馬身半の差をつけて3勝目をつかんだ。

8月8日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の西海賞（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（6戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のスイートマトルーフに1馬身1/4の差をつけて4勝目を挙げた。

9月26日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のムーンライトハンデキャップ（阪神芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で浜中俊騎手（7戦4勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のロイヤルネックレスを3/4馬身振り切って制した。

11月13日、中6週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（京都芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚が止まってしまい10着に敗れた。

12月19日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（2戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、4着に終わった。

5歳（2011年）

4月23日、約4か月の休養明けで迎えた14戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（新潟芝1800m 外回り小雨/良）に出走。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出し、5着に入り込んだ。

6月19日、中7週で迎えた15戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

7月10日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデG3の七夕賞（中山芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦0勝）。17頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のタッチミーノットをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を掴み取った。

7月31日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（8戦5勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキタサンアミーゴに1馬身3/4の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

10月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた18戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は中舘英二騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のアニメイトバイオをクビ差振り切って3連勝で3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

11月13日、中3週で迎えた19戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は浜中俊騎手（9戦6勝）。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

6歳（2012年）

3月11日、約4か月の休み明けで迎えた20戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/重）に出走。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら14番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい14着に敗れた。