ウイングランツ（2000年生、母アリシーナ）

ウイングランツ（2000年4月8日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋輝き、きらめき（独）」。毛色は鹿毛。種牡馬のダンスインザダーク（当時7歳）と交配したアリシーナが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地30戦4勝2着8回。2005年の目黒記念(ハンデG2)で2着に入った他、2005年のダイヤモンドステークス(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、ティーエムインターナショナルによって2,730万円で落札された。

ウインレーシングクラブにて総額3,800万円（9.5万×400口）で一口馬主が募集された。

高市圭二厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2003年）

3月2日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山ダート1800m 晴/不良）に出走。馬体重は508kg。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、4着に終わった。

3月16日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に終わった。

6月22日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた3戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（函館芝1800m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず10着に敗れた。

6月28日、連闘で迎えた4戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（函館芝1800m 曇/良）に出走。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったサイレンスブランドに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

7月12日、中1週で迎えた5戦目は、3歳未勝利（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。

7月27日、中1週で迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（函館芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のサクラギャラクシーをクビ差振り切って未勝利勝ちを決めた。

8月10日、中1週で迎えた7戦目は、3歳以上500万下（函館芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は小野次郎騎手（2戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

10月19日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた8戦目は、3歳以上500万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では堅調な伸びを見せたが、抜け出したキングフッドに半馬身届かず2着に敗北した。

11月23日、中4週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた9戦目は、3歳以上500万下（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では閃光のような末脚を披露したが、3着に終わった。

12月7日、中1週で迎えた10戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の鳴海特別（中京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず7着に敗れた。

4歳（2004年）

4月10日、約4か月の休み明けで迎えた11戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

4月25日、中1週で迎えた12戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（東京芝2400m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、異次元の末脚を爆発させて、最後は2着のロングアライブに1馬身半の差をつけて2勝目をマークした。

5月8日、中1週で迎えた13戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の陣馬特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目立つような脚を使えず8着に敗れた。

7月18日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下のダイナガリバーメモリアル（函館芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったニシノデューに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

7月31日、中1週で迎えた15戦目は、3歳以上500万下の八甲田山特別（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

8月15日、中1週で迎えた16戦目は、D.ホワイト騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の富良野特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、逃げるフェートデュヴァンを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

8月29日、中1週で迎えた17戦目は、3歳以上500万下の知床特別（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のミレニアムダンサーに1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

9月20日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のUHB賞（札幌芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（3戦1勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月2日、中1週で迎えた19戦目は、3歳以上1000万下の道新スポーツ賞（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で勝浦正樹騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したスズノマーチを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

10月23日、中2週で迎えた20戦目は、3歳以上1000万下の南武特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で勝浦正樹騎手（5戦1勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

11月13日、中2週で迎えた21戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の晩秋特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、4着に終わった。

5歳（2005年）

1月29日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の箱根特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では卓出した伸び脚で急追したが、勝ったワンダードリームに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

2月13日、中1週で迎えた23戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に51kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のハイフレンドトライをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

3月20日、中4週で迎えた24戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい5着に敗れた。

5月21日、中8週で迎えた25戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で猛追したが、抜け出したオペラシチーにクビ差届かず2着に惜敗した。

7月24日、中8週で迎えた26戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松岡正海騎手（3戦1勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、3着に入った。

8月6日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松岡正海騎手（4戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、逃げるゴーウィズウィンドを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

9月11日、中4週で迎えた28戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝2600m 晴/良）に出走。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に敗れた。

7歳（2007年）

4月8日、約19か月の休養明けで迎えた29戦目は、武士沢友治騎手を鞍上に迎えて、エイプリルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず7着に終わった。

4月29日、中2週で迎えた30戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では鋭い脚を使えず14着に終わった。