レディパステル（1998年生、母ピンクタートル）

レディパステル（1998年4月26日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のトニービン（当時15歳）と交配したピンクタートルが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）シンコーファーム。戦績は、中央平地21戦6勝2着6回。2001年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、2003年の目黒記念(ハンデG2)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

ロードサラブレッドオーナーズにて総額3,600万円（7.2万×500口）で一口馬主が募集された。

田中清隆厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2001年）

1月8日、デビュー戦は嘉藤貴行騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1800m 曇/不良）に50kgの軽斤量で出走。馬体重は448kg。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

1月20日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山芝2000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で嘉藤貴行騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったダガーマックを3/4馬身捉え切れず2着に敗北した。

2月11日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（東京ダート1600m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で嘉藤貴行騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のオートマリアに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

3月11日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下（中山芝1800m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で嘉藤貴行騎手（3戦1勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で急追したが、抜け出したユーワレキシントンにクビ差届かず2着となった。

4月7日、中3週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳500万下のミモザ賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のフェイムドグレイスに2馬身の差をつけて2勝目を掴み取った。

4月22日、中1週で迎えた6戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のフローラステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では物凄い伸び脚で急追したが、抜け出したオイワケヒカリに半馬身届かず2着に敗北した。

5月20日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でK.デザーモ騎手（1戦0勝）。18頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のローズバドをクビ差振り切って3歳女王の称号を手中に収めた。

9月8日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、牝馬限定3歳オープンの紫苑ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のドリームカムカムをクビ差振り切って1番人気に応えた。

10月14日、中4週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、3着に終わった。

11月11日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（3戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4歳（2002年）

3月9日、約4か月の休み明けで迎えた11戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月21日、中5週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2300m 雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、勝ったツルマルボーイにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月18日、中3週で迎えた13戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（6戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

8月11日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（7戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、5着に終わった。

10月13日、中8週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた15戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月10日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（8戦2勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入った。

5歳（2003年）

3月15日、約4か月の休養明けで迎えた17戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（9戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のテンエイウイングを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

4月26日、中5週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンの東京競馬場リニューアル記念（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（10戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見事な伸び脚で猛追したが、勝ったタップダンスシチーに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

5月24日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（11戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、伸びてきたトシザブイ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月19日、約5か月の休養明けで迎えた20戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（12戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のローズバドに1馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

11月16日、中3週で迎えた21戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（13戦4勝）。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、4着に終わった。