トーセンラー（2008年生、母プリンセスオリビア）

トーセンラー（2008年4月21日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋エジプト神話の太陽神」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時6歳）と交配したプリンセスオリビアが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地25戦4勝2着5回。2013年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、2013年の天皇賞（春）(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

藤原英昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

11月7日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。馬体重は438kg。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るハーバーコマンドを上がり2位タイの末脚でクビ差だけ差し切って初白星を挙げた。

12月12日、中4週で迎えた2戦目は、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3歳（2011年）

1月8日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下の福寿草特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

2月6日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るリキサンマックスを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月24日、約2か月半の間隔を開けて迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に敗れた。

5月29日、中4週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はガス欠状態になり11着に敗れた。

9月18日、約3か月半の休み明けで迎えた7戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。17頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、勝ったフェイトフルウォーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月23日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（3戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

4歳（2012年）

2月12日、約3か月半の休養明けで迎えた9戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では今一つ伸び切れず4着に敗れた。

3月24日、中5週で迎えた10戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/重）に出走。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では末脚にキレが無く最後はスノークラッシャーと並んで10着同着となった。

5月6日、中5週で迎えた11戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚がパッとせず11着に敗れた。

6月2日、中3週で迎えた12戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

7月8日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したアスカクリチャンにハナ差届かず2着に甘んじた。

8月5日、中3週で迎えた14戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったエクスペディションに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

9月2日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（4戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず7着に敗れた。

5歳（2013年）

2月10日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。11頭立ての6番人気で大外11番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のベールドインパクトに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

4月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では卓出した伸び脚で猛進したが、勝ったフェノーメノにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

6月23日、中7週で迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず5着に敗れた。

10月6日、約3か月半の休み明けで迎えた19戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

11月17日、中5週で迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて前にいた13頭をごぼう抜きし、最後は2着のダイワマッジョーレに1馬身の差をつけて下半期マイル王の称号を掴み取った。

6歳（2014年）

2月16日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた21戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、抜け出したデスペラードを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

6月8日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg絞って迎えた22戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 小雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（8戦3勝）。17頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

10月14日、約4か月半の休み明けで迎えた23戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（9戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月23日、中5週で迎えた24戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（10戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月28日、中4週で迎えた25戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（11戦3勝）。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に敗れた。