エスポワール（2016年生、母スカーレット）

エスポワール（2016年3月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「希望(仏)」。毛色は栗毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時8歳）と交配したスカーレットが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地2戦1勝。2019年のターコイズステークス(牝ハンデG3)で2着に入った他、2020年の中山牝馬ステークス(牝ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中竹和也厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

10月21日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は474kg。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

12月8日、中6週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のオーロトラジェをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

3歳（2019年）

1月5日、中3週で迎えた3戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、抜け出したエングレーバーを捕まえ切れず、1馬身差の2着に敗北した。

6月15日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のティグラーシャに1馬身1/4の差をつけて久しぶりの一戦を制した。

7月14日、中3週で迎えた5戦目は、3歳以上2勝クラスのシンガポールターフクラブ賞（中京芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のコーカスに4馬身の差をつけてファンの支持に応えた。

10月13日、約3か月の休み明けで迎えた6戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての3番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり9着に敗れた。

11月10日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上3勝クラスの修学院ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（4戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のゴータイミングに1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月14日、中4週で迎えた8戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（5戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したコントラチェックを差し切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

4歳（2020年）

3月14日、約3か月の休み明けで迎えた9戦目は、牝馬限定のハンデG3のローレル競馬場賞中山牝馬ステークス（中山芝1800m 雪/不良）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（6戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月25日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

10月24日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンの新潟牝馬ステークス（新潟芝2200m 雨/重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったウラヌスチャームに詰め切れず、7馬身差の2着に敗北した。

11月15日、中2週で迎えた12戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で17番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では脚が上がってしまい17着に敗れた。

2020年11月26日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。