エングレーバー（2016年生、母マルティンスターク）

エングレーバー（2016年2月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「金細工印刷技術を極めた職人。父名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時8歳）と交配したマルティンスタークが12歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年のプリンシパルステークス(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額3,600万円（9万×400口）で一口馬主が募集された。

中内田充正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

10月7日、デビュー戦は浜中俊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は450kg。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のパトリックをハナ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（2019年）

1月5日、約3か月の休み明けで迎えた2戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のエスポワールに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

2月3日、中3週で迎えた3戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り雨/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦1勝）。8頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は力尽きて8着に敗れた。

5月12日、約3か月半の休養明けで迎えた4戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、伸びてきたザダル決め手に屈してクビ差の2着となった。

8月10日、約3か月の休養明けで迎えた5戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの宮崎特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、ハイヒールに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

9月16日、中4週で迎えた6戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/重）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦1勝）。18頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバテてしまい16着に敗れた。

12月14日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラス（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で追い上げたが、抜け出したトーセンスーリヤにクビ差届かず2着に甘んじた。

4歳（2020年）

1月11日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、4歳以上2勝クラスの逢坂山特別（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のショウナンバルディに1馬身1/4の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

3月8日、中7週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた9戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスのトリトンステークス（中京芝1600m 小雨/不良）に出走。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見所を作れず9着に敗れた。

4月5日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの難波ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

5歳（2021年）

1月16日、約9か月半の休養明けで迎えた11戦目は、4歳以上3勝クラスの虹の松原ステークス（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（4戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は失速してしまい9着に敗れた。

4月18日、約3か月の休養明けで迎えた12戦目は、4歳以上3勝クラスの心斎橋ステークス（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦1勝）。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線に入ると、前で粘るシャイニーロックを驚異的な末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて4勝目を奪取した。

5月15日、中3週で迎えた13戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（2戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後はバタバタになってしまい13着に敗れた。

8月22日、約3か月半の休養明けで迎えた14戦目は、ハンデG3のテレビ西日本賞北九州記念（小倉芝1200m 雨/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（3戦2勝）。18頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず9着に敗れた。

10月9日、中6週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの夕刊フジ杯オパールステークス（阪神芝1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で浜中俊騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚が振るわず9着に敗れた。

12月11日、中8週で迎えた16戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、リゲルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず5着に敗れた。

6歳（2022年）

2月12日、中8週で迎えた17戦目は、中井裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの洛陽ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。17頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

9月10日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、エニフステークス（中京ダート1400m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では鋭い脚を使えず16着に終わった。

2022年12月16日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。