ザダル（2016年生、母シーザシー）

ザダル（2016年2月12日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「世界一の夕日が見られるクロアチア西部の都市名。父名、母名より連想」。毛色は栗毛。種牡馬のトーセンラー（当時8歳）と交配したシーザシーが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は新冠橋本牧場。2022年の京都金杯(ハンデG3)に勝利した他、2021年のエプソムカップ(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1,600万円（4万×400口）で一口馬主が募集された。

大竹正博厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2019年）

1月12日、デビュー戦は石橋脩騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は486kg。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。主導権を握り、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のパロネラをクビ差振り切って初白星を挙げた。

3月10日、中7週で迎えた2戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のレターオンザサンドをクビ差振り切って2勝目を掴み取った。

5月12日、中8週で迎えた3戦目は、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（1戦1勝）。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエングレーバーをクビ差振り切って負け無しの3連勝を決めた。

9月16日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

10月20日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた5戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（3戦2勝）。18頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では見せ場を作れず13着に敗れた。

4歳（2020年）

1月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から8kg戻して迎えた6戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の日刊スポーツ賞中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての3番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に敗れた。

5月23日、約4か月半の休養明けで迎えた7戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では非凡な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月2日、中9週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、関越ステークス（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウインガナドルに3馬身の差をつけて4勝目をマークした。

10月11日、中9週で迎えた9戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず5着に敗れた。

5歳（2021年）

6月13日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（4戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサトノフラッグをクビ差振り切って初の重賞タイトルを手に入れた。

9月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた11戦目は、ハンデG3の農林水産省賞典新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（5戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後はバタバタになってしまい13着に敗れた。

10月23日、中6週で迎えた12戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（6戦3勝）。17頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ伸び切れず7着に敗れた。

6歳（2022年）

1月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた13戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（中京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のダイワキャグニーに1馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

4月2日、約3か月の間隔を開けて迎えた14戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では末脚が冴えず10着に敗れた。

6月12日、中9週で迎えた15戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず6着に敗れた。

8月14日、中8週で迎えた16戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鋭い脚を使えず8着に終わった。

2022年11月23日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。