インティ（2014年生、母キティ）

インティ（2014年4月8日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「インカ神話の太陽の神」。毛色は栗毛。種牡馬のケイムホーム（当時15歳）と交配したキティが9歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は山下恭茂。2019年のフェブラリーステークス(G1)に勝利した他、2019年の東海ステークス(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

野中賢二厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2017年）

4月8日、デビュー戦は藤岡康太騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/不良）に出走。馬体重は498kg。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鋭い脚を使えず9着に敗れた。

6月11日、中8週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のビービーアヴィドに7馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

8月26日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（小倉ダート1700m 曇/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のタマモアタックに4馬身の差をつけて2勝目を奪取した。

4歳（2018年）

7月15日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るスズカフリオーソを別次元の末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて久々の実戦を物にした。

10月14日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取り、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のテイエムチューハイに約10馬身の大差をつけて破竹の4連勝を決めた。

11月10日、中3週で迎えた6戦目は、3歳以上1600万下の観月橋ステークス（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のテルペリオンに5馬身の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

5歳（2019年）

1月20日、中9週で迎えた7戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦3勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、非常に遅いペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のチュウワウィザードに2馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

2月17日、中3週で迎えた8戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のゴールドドリームをクビ差振り切ってダートマイル王の座を掴み取った。

5月6日、約2か月半の間隔を開けて迎えた9戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、ゴールドドリームに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

6月26日、中6週で迎えた10戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

11月3日、約4か月半の休養明けで迎えた11戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は力尽きて15着に敗れた。

12月1日、中3週で迎えた12戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

6歳（2020年）

1月26日、中7週で迎えた13戦目は、G2の東海テレビ杯東海ステークス（京都ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（8戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

2月23日、中3週で迎えた14戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（9戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は垂れてしまい14着に敗れた。

10月12日、約7か月半の休養明けで迎えた15戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 雨/稍重）に出走。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、で集団を先導。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では見所を作れず9着に敗れた。

12月6日、中7週で迎えた16戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（10戦5勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、3着を確保した。

7歳（2021年）

1月24日、中6週で迎えた17戦目は、G2の東海テレビ杯東海ステークス（中京ダート1800m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（11戦5勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端に立つ形となり、スローペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はバテてしまい12着に敗れた。

2月21日、中3週で迎えた18戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（12戦5勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

5月5日、中9週で迎えた19戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 小雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（13戦5勝）。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入った。

10月11日、約5か月半の休み明けで迎えた20戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮し、4着に入った。

12月5日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた21戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（14戦5勝）。16頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着を確保した。

8歳（2022年）

2月20日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（15戦5勝）。16頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今一つ伸び切れず11着に敗れた。

2022年9月7日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

5月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（16戦5勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい7着に敗れた。

2021年10月18日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。