クロフネ（1998年生、母ブルーアヴェニュー）

クロフネ（1998年3月31日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。2001年にJRA賞最優秀ダートホースを受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時6歳）と交配したブルーアヴェニューが9歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地10戦6勝2着1回。2001年のジャパンカップダート(G1)に勝利した他、2001年のNHKマイルカップ(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

10月14日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は516kg。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、勝ったエイシンスペンサーにねじ伏せられてクビ差の2着に惜敗した。

10月28日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るマイネルエスケープを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

12月3日、中4週で迎えた3戦目は、3歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させてあっさりと抜け出し、最後は2着のダイイチダンヒルに3馬身半の差をつけて断然人気に応えた。

12月23日、中2週で迎えた4戦目は、2歳G3のラジオたんぱ杯3歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

3歳（2001年）

3月24日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の毎日杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコイントスに5馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号をつかんだ。

5月6日、中5週で迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線に入ると、前で粘るグラスエイコウオーを次元の違う末脚で半馬身差し切って3歳マイル王の称号を掴み取った。

5月27日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月23日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

10月27日、中4週で迎えた9戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に57kgの斤量を背負って出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のイーグルカフェに9馬身の差をつけて重賞3勝目をマークした。

11月24日、中3週で迎えた10戦目は、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のウイングアローに7馬身の差をつけて2つ目のG1タイトルをつかんだ。