ファストフォース（2016年生、母ラッシュライフ）

ファストフォース（2016年5月9日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「第一の力」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時8歳）と交配したラッシュライフが14歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は三嶋牧場。戦績は、中央平地6戦0勝2着2回。2023年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2022年のセントウルステークス(G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

西村真幸厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2019年）

6月15日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。馬体重は516kg。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に敗れた。

6月30日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、小崎綾也騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京ダート1800m 雨/不良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天授の負けじ魂を発揮してゴールまで頑張り、4着に入った。

7月14日、中1週で迎えた3戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京芝1600m 曇/不良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、ベストクィーンに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

7月27日、中1週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

8月11日、中1週で迎えた5戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、伸びてきたピノクル決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

8月25日、中1週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（小倉ダート1700m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は松若風馬騎手（2戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が衰えて15着に敗れた。

4歳（2020年）

4月16日、約8か月の休養明けで迎えた7戦目は、阪野学騎手を鞍上に迎えて、二輪草特別（門別ダート1700m 晴/良）に出走。7頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のソーディスイズラヴに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

5月5日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、クレマチス特別（門別ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で阪野学騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。果敢に端をきり、で一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが鈍く4着に敗れた。

5月21日、中1週で迎えた9戦目は、キンレンカ特別（門別ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で阪野学騎手（2戦1勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、前で粘るアザワクを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて2勝目を掴み取った。

6月3日、中1週で迎えた10戦目は、ヒメシャクナゲ特別（門別ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で阪野学騎手（3戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、で一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のイサチルエースに5馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

7月11日、中4週で迎えた11戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のロードベイリーフに2馬身半の差をつけて制した。

8月23日、中5週で迎えた12戦目は、3歳以上2勝クラスの西部スポニチ賞（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るグランマリアージュを上がり4位タイの末脚でクビ差だけ差し切って破竹の4連勝を決めた。

9月26日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた13戦目は、3歳以上3勝クラスの長篠ステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松山弘平騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、6着に終わった。

10月25日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの桂川ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松山弘平騎手（4戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に敗れた。

5歳（2021年）

7月4日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg減らして迎えた15戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のCBC賞（小倉芝1200m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一寸刻みに前との差を詰めて、最後は2着のピクシーナイトを半馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

8月22日、中6週で迎えた16戦目は、ハンデG3のテレビ西日本賞北九州記念（小倉芝1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島克駿騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、勝ったヨカヨカにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月3日、中5週で迎えた17戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で鮫島克駿騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後は垂れてしまい15着に敗れた。

11月28日、中7週で迎えた18戦目は、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は小崎綾也騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。端に立つ形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

12月25日、中3週で迎えた19戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で小崎綾也騎手（2戦0勝）。18頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み7着に敗れた。

6歳（2022年）

3月5日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた20戦目は、G3のオーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は鮫島克駿騎手（3戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

3月27日、中2週で迎えた21戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。18頭立ての16番人気で15番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びを欠き最後はサンライズオネストと並んで9着同着となった。

7月3日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた22戦目は、ハンデG3のCBC賞（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（5戦2勝）。17頭立ての4番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に敗れた。

8月21日、中6週で迎えた23戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（6戦2勝）。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見せ場なく10着に敗れた。

9月11日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた24戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、G2のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。13頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のファイティングスピリットで最後まで奮戦したが、勝ったメイケイエールにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

10月2日、中2週で迎えた25戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で団野大成騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は減速してしまい10着に終わった。

11月27日、中7週で馬体重を前走から20kg増やして迎えた26戦目は、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で団野大成騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に終わった。

12月17日、中2週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのタンザナイトステークス（阪神芝1200m 小雨/稍重）に出走。鞍上は鮫島克駿騎手（4戦1勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を繰り出し、4着に入った。

7歳（2023年）

1月29日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた28戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は団野大成騎手（3戦0勝）。15頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたナムラクレア決め手に屈してアタマ差の2着となった。

3月26日、中7週で迎えた29戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で団野大成騎手（4戦0勝）。18頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、息長く末脚を伸ばして、最後は2着のナムラクレアに1馬身の差をつけて上半期スプリント王の座を手に入れた。

2023年6月8日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。