アブソリュート（2004年生、母プライムステージ）

アブソリュート（2004年3月7日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「絶対的なもの」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のタニノギムレット（当時5歳）と交配したプライムステージが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地28戦7勝2着1回。2009年の富士ステークス(G3)に勝利した他、2009年の東京新聞杯(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、薗部博之によって1,942.5万円で落札された。

宗像義忠厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2007年）

1月27日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のトーセンマーチに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

2月17日、中2週で迎えた2戦目は、3歳500万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を炸裂させて、最後は2着のトウカイファインに1馬身半の差をつけて2勝目を手中に収めた。

7月28日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、3歳以上1000万下の五頭連峰特別（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦2勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

4歳（2008年）

2月23日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から6kg絞って迎えた4戦目は、4歳以上1000万下の調布特別（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3月30日、中4週で迎えた5戦目は、4歳以上1000万下（中山芝1800m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

6月29日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた6戦目は、3歳以上500万下のいわき特別（福島芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で田中勝春騎手（5戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

7月19日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた7戦目は、3歳以上500万下（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田中勝春騎手（6戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のアサヒバロンに1馬身半の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

8月16日、中3週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の月岡温泉特別（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で田中勝春騎手（7戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて前にいた13頭をごぼう抜きし、最後は2着のマイネルクラッチに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

10月26日、中9週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のテレビ静岡賞（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で田中勝春騎手（8戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したシンゲンを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月16日、中2週で迎えた10戦目は、3歳以上1600万下のノベンバーステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で田中勝春騎手（9戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月21日、中4週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のクリスマスカップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で田中勝春騎手（10戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のワルキューレに1馬身半の差をつけて5勝目を奪取した。

5歳（2009年）

1月31日、中5週で迎えた12戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は12戦連続で田中勝春騎手（11戦5勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のキャプテンベガに1馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

4月18日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg減らして迎えた13戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で田中勝春騎手（12戦6勝）。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では切れる脚を使えず5着に敗れた。

6月7日、中6週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた14戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は14戦連続で田中勝春騎手（13戦6勝）。18頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず13着に敗れた。

10月24日、約4か月半の休み明けで迎えた15戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は15戦連続で田中勝春騎手（14戦6勝）。18頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のマルカシェンクをハナ差振り切って2つ目の重賞タイトルを奪取した。

11月22日、中3週で迎えた16戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は16戦連続で田中勝春騎手（15戦7勝）。18頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では出色の末脚を繰り出したが、5着に終わった。

6歳（2010年）

1月30日、中9週で迎えた17戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で田中勝春騎手（16戦7勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

2月28日、中3週で迎えた18戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は18戦連続で田中勝春騎手（17戦7勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に敗れた。

6月6日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は19戦連続で田中勝春騎手（18戦7勝）。18頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず12着に終わった。

11月21日、約5か月半の休み明けで迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は20戦連続で田中勝春騎手（19戦7勝）。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では決め手に欠いて12着に終わった。

7歳（2011年）

1月5日、中5週で迎えた21戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は21戦連続で田中勝春騎手（20戦7勝）。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では全く伸びず14着に終わった。

4月17日、約3か月半の休み明けで迎えた22戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は22戦連続で田中勝春騎手（21戦7勝）。18頭立ての18番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く18着に終わった。

8月7日、約3か月半の休養明けで迎えた23戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では末脚が冴えず8着に終わった。

10月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた24戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/不良）に出走。17頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを13番手で通過。直線では見せ場を作れず17着に終わった。

11月6日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（22戦7勝）。18頭立ての17番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に終わった。

8歳（2012年）

1月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた26戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（23戦7勝）。11頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に終わった。

2月18日、中3週で迎えた27戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（24戦7勝）。16頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず16着に終わった。

11月25日、約9か月半の休養明けで迎えた28戦目は、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（25戦7勝）。18頭立ての15番人気で17番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では全く伸びず18着に終わった。