ワグネリアン（2015年生、母ミスアンコール）

ワグネリアン（2015年2月10日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「ワーグナーファンの意味」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時13歳）と交配したミスアンコールが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2018年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、2019年のジャパンカップ(G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

7月16日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は450kg。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のヘンリーバローズをハナ差振り切って初白星を挙げた。

9月16日、中8週で迎えた2戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1800m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のディロスに2馬身半の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

11月18日、中8週で迎えた3戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のルーカスに3馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

3歳（2018年）

3月4日、約3か月半の休養明けで迎えた4戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したダノンプレミアムを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4月15日、中5週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず7着に敗れた。

5月27日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦3勝）。18頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るエポカドーロを半馬身差し切って世代最強の称号を勝ち取った。

9月23日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のエタリオウを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4歳（2019年）

3月31日、約6か月半の休養明けで迎えた8戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（6戦4勝）。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

8月18日、約4か月半の休み明けで迎えた9戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（7戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

10月27日、中9週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた10戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（8戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露したが、5着に終わった。

11月24日、中3週で迎えた11戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5歳（2020年）

4月5日、約4か月半の休み明けで迎えた12戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（9戦4勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず5着に敗れた。

6月28日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（10戦4勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り13着に敗れた。

6歳（2021年）

2月14日、約7か月半の休み明けで迎えた14戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く5着に敗れた。

4月4日、中6週で迎えた15戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G1の大阪杯（阪神芝2000m 雨/重）に出走。13頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後はタレてしまい12着に敗れた。

10月23日、約6か月半の休養明けで迎えた16戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（11戦4勝）。17頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、6着に終わった。

11月28日、中4週で迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての13番人気で17番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって18着に終わった。