ライラプス（2002年生、母フサイチエアデール）

ライラプス（2002年2月19日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「ギリシャ神話の犬」。毛色は栗毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時10歳）と交配したフサイチエアデールが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地24戦3勝2着2回、地方5戦0勝。2004年のデイリー杯2歳ステークス(G2)で2着に入った他、2005年のクイーンカップ(牝G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額3,600万円（90万×40口）で一口馬主が募集された。

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

9月25日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は448kg。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では圧倒的な末脚を爆発させて楽々と抜け出し、最後は2着のマルカジークに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月16日、中2週で迎えた2戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、2歳G2のデイリー杯2歳ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったペールギュントにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

11月7日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

12月5日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

3歳（2005年）

1月10日、中4週で迎えた5戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦0勝）。13頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

2月19日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 雨/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に末脚を伸ばして、最後は2着のジョウノビクトリアに1馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

4月10日、中6週で迎えた7戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が鈍り12着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた8戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のコスモマーベラスを半馬身振り切って3勝目をマークした。

5月22日、中2週で迎えた9戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず12着に敗れた。

6月15日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G3の関東オークス（川崎ダート2100m 雨/不良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

9月18日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着に入った。

10月16日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（3戦0勝）。18頭立ての7番人気で大外18番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、5着に終わった。

11月13日、中3週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（4戦0勝）。18頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では天資の闘志でゴールまで力戦し、6着に入り込んだ。

12月18日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（5戦0勝）。11頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に敗れた。

4歳（2006年）

2月22日、中8週で迎えた15戦目は、牝馬限定G2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（6戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。端をきる形となり、ゆったりとしたペースで馬群を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。最後はバテてしまい12着に敗れた。

3月12日、中2週で迎えた16戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、5着を確保した。

4月8日、中3週で迎えた17戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

4月22日、中1週で迎えた18戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったロフティーエイムにねじ伏せられてアタマ差の2着に惜敗した。

6月18日、中7週で迎えた19戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

10月15日、約4か月の休養明けで迎えた20戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は鮫島良太騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に終わった。

11月12日、中3週で迎えた21戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（2戦0勝）。15頭立ての14番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。最後は力尽きて15着に終わった。

12月3日、中2週で迎えた22戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では見せ場なく10着に敗れた。

5歳（2007年）

1月28日、中7週で迎えた23戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではいいところがなく11着に終わった。

4月4日、中8週で迎えた24戦目は、牝馬限定Jpn3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は鮫島良太騎手（3戦0勝）。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮し、3着に入った。

5月26日、中6週で迎えた25戦目は、欅ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（4戦0勝）。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて11着に終わった。

6月17日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた26戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で鮫島良太騎手（5戦0勝）。12頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。最後は力尽きて9着に終わった。

7月4日、中1週で迎えた27戦目は、牝馬限定Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 雨/重）に出走。鞍上は4戦連続で鮫島良太騎手（6戦0勝）。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

8月14日、中5週で迎えた28戦目は、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で鮫島良太騎手（7戦0勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり0位の末脚を見せたが上位には届かず8着に敗れた。

12月2日、約3か月半の休み明けで迎えた29戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では切れる脚を使えず14着に終わった。