ヴィーナスアロー（2014年生、母スパートル）

ヴィーナスアロー（2014年5月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「女神の矢」。毛色は青鹿毛。種牡馬のパイロ（当時9歳）と交配したスパートルが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）市川ファーム。戦績は、中央平地10戦0勝、地方21戦8勝2着1回。2017年の石川ダービー(地方重賞)に勝利した他、2016年の兼六園ジュニアカップ(地方重賞)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、市川ファームから「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、石川県馬主協会によって216万円で落札された。

金田一昌厩舎（金沢）へ入厩。

2歳（2016年）

6月26日、デビュー戦は田知弘久騎手を鞍上に据えて、2歳（金沢ダート900m 晴/不良）に出走。馬体重は421kg。5頭立ての2番人気で4番ゲートからスタート。ハナを切り、で集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアクティブムーンに7馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

7月26日、中3週で迎えた2戦目は、2歳戦の野々市じょんから特別2-1（金沢ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で田知弘久騎手（1戦1勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。他馬と併走しながら端に立つ形となり、で馬群を牽引。道中で単騎先頭に変わり、1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のベアームートに3馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

8月9日、中1週で迎えた3戦目は、2歳戦のくろゆり賞（金沢ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田知弘久騎手（2戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るゴールドハリアーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて負け無しの3連勝を決めた。

8月21日、中1週で迎えた4戦目は、2歳戦のサードニクス賞（金沢ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田知弘久騎手（3戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、で集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のサッキーヘラクレスに3馬身の差をつけて負け知らずの4連勝を決めた。

9月18日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳地方重賞の金沢プリンセスカップ（金沢ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で田知弘久騎手（4戦4勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るバーバリアンを猛烈な末脚で半馬身差し切って土付かずの5連勝を決めた。

10月18日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳地方重賞の金沢シンデレラカップ（金沢ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で田知弘久騎手（5戦5勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月1日、中1週で迎えた7戦目は、2歳地方重賞の兼六園ジュニアカップ（金沢ダート1500m 曇/重）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で田知弘久騎手（6戦5勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るバーバリアンを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って断トツの支持に応えた。

11月27日、中3週で迎えた8戦目は、2歳地方重賞の金沢ヤングチャンピオン（金沢ダート1700m 雨/不良）に出走。鞍上は8戦連続で田知弘久騎手（7戦6勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、勝ったヤマミダンスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

12月23日、中3週で迎えた9戦目は、2歳戦のあての木賞（金沢ダート1500m 曇/不良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で田知弘久騎手（8戦6勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のノアタンに2馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

3歳（2017年）

2月11日、中6週で迎えた10戦目は、吉原寛人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。16頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。

2月22日、中1週で迎えた11戦目は、山崎誠士騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳S2のユングフラウ賞（浦和ダート1400m 曇/稍重）に出走。12頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず12着に終わった。

3月20日、中3週で馬体重を前走から25kg減らして迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は吉原寛人騎手（1戦0勝）。13頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい13着に終わった。

6月20日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から18kg戻して迎えた13戦目は、3歳地方重賞の石川ダービー（金沢ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉原寛人騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のゴールドハリアーに2馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月1日、中5週で迎えた14戦目は、3歳地方重賞のMRO金賞（金沢ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は田知弘久騎手（9戦7勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く9着に敗れた。

9月10日、中5週で迎えた15戦目は、3歳地方重賞のサラブレッド大賞典（金沢ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は吉原寛人騎手（3戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

9月24日、中1週で迎えた16戦目は、平瀬城久騎手を鞍上に迎えて、3歳戦の石川門カップ（金沢ダート1700m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

10月17日、中2週で迎えた17戦目は、秋の味覚と「能登牛」肉まつり特別（金沢ダート1500m 晴/重）に出走。鞍上は田知弘久騎手（10戦7勝）。7頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず4着に終わった。

10月31日、中1週で迎えた18戦目は、桑野等騎手を鞍上に迎えて、九谷陶芸村まつり特別（金沢ダート1700m 晴/重）に出走。9頭立ての9番人気で大外9番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始9番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず9着に終わった。

11月12日、中1週で迎えた19戦目は、かほくかにカニ合戦特別（金沢ダート1900m 晴/不良）に出走。鞍上は田知弘久騎手（11戦7勝）。7頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず4着に終わった。

12月10日、中3週で迎えた20戦目は、栗原大河騎手を鞍上に迎えて、地方重賞の中日杯（金沢ダート2000m 晴/不良）に出走。12頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に終わった。

4歳（2018年）

1月28日、中6週で迎えた21戦目は、武藤雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の早春ステークス（東京芝2400m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。10頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に終わった。

2月18日、中2週で迎えた22戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のアメジストステークス（東京芝2000m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（1戦0勝）。11頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では決め手が足りず11着に終わった。

3月10日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/稍重）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で武藤雅騎手（2戦0勝）。12頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手に欠いて12着に終わった。

4月14日、中4週で迎えた24戦目は、武士沢友治騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の下総ステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。16頭立ての15番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では今一つ伸び切れず14着に終わった。

5月27日、中5週で迎えた25戦目は、藤田菜七子騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のむらさき賞（東京芝1800m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。15頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず15着に終わった。

6月9日、中1週で迎えた26戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の江の島特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。9頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず9着に終わった。

7月22日、中5週で迎えた27戦目は、3歳以上1000万下の横手特別（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は藤田菜七子騎手（1戦0勝）。15頭立ての15番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず14着に終わった。

8月4日、中1週で迎えた28戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の信濃川特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に50kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で藤田菜七子騎手（2戦0勝）。12頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では見せ場を作れず12着に終わった。

9月18日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた29戦目は、本橋孝太騎手を鞍上に迎えて、アーバンステージ長月賞（大井ダート1800m 雨/不良）に出走。15頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では末脚が振るわず9着に終わった。

10月9日、中2週で迎えた30戦目は、TOKYO TIME TUNNEL賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本橋孝太騎手（1戦0勝）。12頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい10着に終わった。

10月29日、中2週で迎えた31戦目は、メトロポリタンウィーク賞（大井ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で本橋孝太騎手（2戦0勝）。15頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く13着に終わった。

11月12日、中1週で迎えた32戦目は、本田正重騎手を鞍上に迎えて、クレセント賞（大井ダート1800m 曇/重）に出走。14頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走し、5着に入り込んだ。