ペプチドナイル（2018年生、母クイーンオリーブ）

ペプチドナイル（2018年4月24日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+ナイル川より。大きくて雄大で世界の名馬になってほしい」。毛色は鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時17歳）と交配したクイーンオリーブが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は杵臼牧場。2024年のフェブラリーステークス(G1)に勝利した他、2023年のみやこステークス(G3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

武英智厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2021年）

1月5日、デビュー戦は富田暁騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中京芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は508kg。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く8着に敗れた。

4月17日、約3か月半の休養明けで迎えた2戦目は、3歳未勝利（阪神芝2200m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で富田暁騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で大外18番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き9着に終わった。

5月8日、中2週で迎えた3戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京ダート1900m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のグランメテオールに8馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月28日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた4戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るスレイマンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて久方ぶりの一戦をモノにした。

12月26日、中3週で迎えた5戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの鳥取特別（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のゴールドハイアーをハナ差振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

4歳（2022年）

3月27日、約3か月の休み明けで迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの鈴鹿ステークス（中京ダート1900m 晴/重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

4月30日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上3勝クラスの横浜ステークス（東京ダート2100m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では卓抜な伸び脚で驀進したが、勝ったウシュバテソーロにねじ伏せられて4馬身差の2着に敗北した。

10月2日、約5か月の休養明けで迎えた8戦目は、3歳以上3勝クラスの白川郷ステークス（中京ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は松田大作騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が衰えて10着に敗れた。

10月22日、中2週で迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの赤富士ステークス（東京ダート2100m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るショウナンアーチーを鮮烈な末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて4勝目をつかんだ。

11月27日、中4週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのカノープスステークス（阪神ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は富田暁騎手（2戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に敗れた。

5歳（2023年）

2月4日、中9週で迎えた11戦目は、アルデバランステークス（中京ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

4月30日、約3か月の間隔を開けて迎えた12戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 小雨/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

6月25日、中7週で迎えた13戦目は、大沼ステークス（函館ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は富田暁騎手（3戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。果敢に端をきり、若干緩いペースで一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のセキフウに3馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

7月8日、中1週で迎えた14戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのマリーンステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。前に出て、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のルコルセールに3馬身半の差をつけて制した。

8月6日、中3週で迎えた15戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は富田暁騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では脚が残っておらず13着に敗れた。

11月5日、約3か月の休養明けで迎えた16戦目は、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で富田暁騎手（5戦1勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、リードを2馬身以上保って、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では天資の闘争本能でゴールまで力戦し、4着に入った。

11月26日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンのカノープスステークス（京都ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で富田暁騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい7着に敗れた。

12月28日、中4週で迎えた18戦目は、ベテルギウスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハピを半馬身振り切って7勝目を掴み取った。

6歳（2024年）

1月21日、中2週で迎えた19戦目は、G2の東海ステークス（京都ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

2月18日、中3週で迎えた20戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で藤岡佑介騎手（3戦2勝）。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で持ち堪えて、最後は2着のガイアフォースに1馬身1/4の差をつけてダートマイル王の座を獲得した。

5月1日、中9週で迎えた21戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で藤岡佑介騎手（4戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。