ウシュバテソーロ（2017年生、母ミルフィアタッチ）

ウシュバテソーロ（2017年3月4日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「山の名+冠名」。毛色は鹿毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時9歳）と交配したミルフィアタッチが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は千代田牧場。2023年の東京大賞典(G1)を連覇した他、2023年の川崎記念(Jpn1)に勝利するなど、G1級競走3勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、千代田牧場から「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、了德寺健二によって2,700万円で落札された。

高木登厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

8月25日、デビュー戦は大野拓弥騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。馬体重は506kg。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

9月16日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（中山芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず4着に敗れた。

12月14日、約3か月の間隔を開けて迎えた3戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての8番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、5着に終わった。

3歳（2020年）

1月6日、中2週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を繰り出したが、3着に終わった。

1月25日、中2週で迎えた5戦目は、3歳未勝利（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で江田照男騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

2月8日、中1週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で江田照男騎手（3戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月26日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、3歳未勝利（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で江田照男騎手（4戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るエドノフェリーチェを強烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

5月9日、中1週で迎えた8戦目は、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で江田照男騎手（5戦1勝）。11頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮し、4着に入り込んだ。

5月30日、中2週で迎えた9戦目は、3歳1勝クラス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で江田照男騎手（6戦1勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず4着に敗れた。

8月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、3歳以上1勝クラス（札幌芝2600m 晴/稍重）に出走。鞍上は大野拓弥騎手（2戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず5着に敗れた。

8月29日、中1週で迎えた11戦目は、3歳以上1勝クラスのルスツ特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（3戦0勝）。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず9着に敗れた。

9月20日、中2週で迎えた12戦目は、3歳以上1勝クラス（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（7戦1勝）。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では決め手が足りず9着に敗れた。

4歳（2021年）

3月21日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、木幡育也騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1勝クラス（中山芝2000m 雨/重）に出走。16頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、勝ったラヴィンジャーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着となった。

4月17日、中3週で迎えた14戦目は、4歳以上1勝クラス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で木幡育也騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5月8日、中2週で迎えた15戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1勝クラス（新潟芝2200m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のポールトゥウィンに3馬身の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

10月3日、約5か月の休養明けで迎えた16戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの茨城新聞杯（中山芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには参加できず6着に敗れた。

10月16日、中1週で迎えた17戦目は、3歳以上2勝クラス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。8頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見所を作れず4着に終わった。

11月7日、中2週で迎えた18戦目は、黛弘人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの三陸特別（福島芝2600m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では長く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のウォルフズハウルをハナ差振り切って3勝目を奪取した。

12月25日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのグレイトフルステークス（中山芝2500m 晴/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で黛弘人騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では末脚にキレが無く4着に敗れた。

5歳（2022年）

1月10日、中1週で迎えた20戦目は、4歳以上3勝クラスの迎春ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。15頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

2月5日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの早春ステークス（東京芝2400m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は江田照男騎手（8戦1勝）。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では脚を伸ばせず11着に終わった。

4月3日、中7週で迎えた22戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの美浦ステークス（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。9頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい6着に終わった。

4月30日、中3週で迎えた23戦目は、4歳以上3勝クラスの横浜ステークス（東京ダート2100m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山和生騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のペプチドナイルに4馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

9月18日、約4か月半の休養明けで迎えた24戦目は、木幡巧也騎手を鞍上に迎えて、ラジオ日本賞（中山ダート1800m 雨/不良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月23日、中4週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で木幡巧也騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のバイシュラバナに2馬身の差をつけて5勝目を手中に収めた。

11月27日、中4週で迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンのカノープスステークス（阪神ダート2000m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は横山和生騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のヒストリーメイカーに2馬身半の差をつけて6勝目を手に入れた。

12月29日、中4週で迎えた27戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山和生騎手（3戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のノットゥルノに1馬身3/4の差をつけてG1初挑戦初制覇を果たした。

6歳（2023年）

2月1日、中4週で迎えた28戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山和生騎手（4戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のテーオーケインズを半馬身振り切って2つ目のG1タイトルを手に入れた。

9月27日、約8か月の休養明けで迎えた29戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の日本テレビ盃（船橋ダート1800m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のテンカハルに2馬身半の差をつけて5連勝で重賞3勝目をマークした。

12月29日、約3か月の休み明けで迎えた30戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るウィルソンテソーロを驚異的な末脚で半馬身差し切って3つ目のG1タイトルをつかんだ。