ストロングリターン（2006年生、母コートアウト）

ストロングリターン（2006年5月26日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「強い返球（テニス用語）」。毛色は鹿毛。種牡馬のシンボリクリスエス（当時7歳）と交配したコートアウトが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦7勝2着4回。2012年の安田記念(G1)に勝利した他、2011年の京王杯スプリングカップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

堀宣行厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2008年）

10月19日、デビュー戦は柴山雄一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は504kg。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサンカルロにアタマ差届かず2着に甘んじた。

11月15日、中3週で迎えた2戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京芝1600m 曇/良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のトーセンオーパスに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2009年）

2月14日、約3か月の休養明けで迎えた3戦目は、3歳500万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では圧巻の末脚を披露したが、3着に終わった。

3月7日、中2週で迎えた4戦目は、3歳500万下の黄梅賞（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したサトノロマネを差し切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月28日、中2週で迎えた5戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

4月18日、中2週で迎えた6戦目は、3歳500万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のモンテアルベルトに2馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

5月16日、中3週で迎えた7戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り小雨/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、4着に終わった。

7月5日、中6週で迎えた8戦目は、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月29日、約5か月の休養明けで迎えた9戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のアプローズ賞（東京芝1600m 曇/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず6着に敗れた。

4歳（2010年）

2月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下のテレビ山梨杯（東京芝1600m 小雨/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のソーマジックをハナ差振り切って雨中の大激戦を制した。

5月23日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の東京クラウンプレミアム（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（5戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のサザンスターディを半馬身振り切って雨下の一戦を制した。

6月13日、中2週で迎えた12戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（6戦3勝）。18頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、6着に終わった。

5歳（2011年）

2月13日、約8か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の雲雀ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では卓出した伸び脚で猛追したが、抜け出したナシュワンヒーローにハナ差届かず2着に惜敗した。

4月3日、中6週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた14戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（7戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のブレイブファイトに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

5月14日、中5週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた15戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線に入ると、前で粘るシルポートを上がり1位の末脚でハナ差だけ差し切って初の重賞タイトルを獲得した。

6月5日、中2週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したリアルインパクトにクビ差届かず2着に惜敗した。

10月22日、約4か月半の休養明けで迎えた17戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（2戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

6歳（2012年）

5月12日、約7か月の休養明けで迎えた18戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

6月3日、中2週で迎えた19戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のグランプリボスをクビ差振り切って上半期マイル王の称号を手中に収めた。

10月7日、約4か月の休養明けで迎えた20戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に敗れた。

11月18日、中5週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に敗れた。