グランプリボス（2008年生、母ロージーミスト）

グランプリボス（2008年3月28日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋ボス」。2010年にJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサクラバクシンオー（当時19歳）と交配したロージーミストが12歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地25戦6勝2着4回、海外3戦0勝。2011年のNHKマイルカップ(G1)に勝利した他、2010年の朝日杯フューチュリティステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、グランプリによって2,835万円で落札された。

矢作芳人厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

8月14日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1500m 晴/良）に出走。馬体重は508kg。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のオールアズワンを半馬身振り切って初白星を挙げた。

10月16日、中8週で迎えた2戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、2歳G2のデイリー杯2歳ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

11月13日、中3週で迎えた3戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のリアルインパクトを3/4馬身振り切って初の重賞タイトルを手に入れた。

12月19日、中4週で迎えた4戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のリアルインパクトを3/4馬身振り切って2歳マイル王の座を勝ち取った。

3歳（2011年）

3月26日、約3か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳G2のスプリングステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入った。

4月9日、中1週で迎えた6戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5月8日、中3週で迎えた7戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に末脚を伸ばして、最後は2着のコティリオンに1馬身半の差をつけて3歳マイル王の座を勝ち取った。

6月14日、3歳G1のセントジェームズパレスステークス（イギリス・アスコット芝1603m）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（2戦2勝）。9頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。8着に終わった。

10月29日、約4か月半の休み明けで迎えた9戦目は、I.メンディザバル騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に57kgの斤量を背負って出走。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

11月20日、中2週で迎えた10戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（3戦2勝）。18頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず13着に敗れた。

12月17日、中3週で迎えた11戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（4戦2勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で猛進したが、伸びてきたサンカルロ決め手に屈してハナ差の2着に惜敗した。

4歳（2012年）

2月19日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は垂れてしまい12着に敗れた。

4月22日、中8週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた13戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で大外18番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線では鋭い脚を使えず13着に終わった。

5月12日、中2週で迎えた14戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

6月3日、中2週で迎えた15戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦0勝）。18頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で驀進したが、伸びてきたストロングリターン決め手に屈してクビ差の2着となった。

10月7日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた16戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず6着に終わった。

10月27日、中2週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた17戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線に入ると、前で粘るテイエムオオタカを上がり1位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて重賞4勝目を挙げた。

11月18日、中2週で迎えた18戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（5戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したサダムパテックにクビ差届かず2着に甘んじた。

12月9日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（6戦1勝）。12頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。12着に終わった。

5歳（2013年）

4月21日、約4か月半の休養明けで迎えた20戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサンレイレーザーを半馬身振り切って5つ目の重賞タイトルを手にした。

6月2日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた21戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（7戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では末脚に勢いがなく10着に敗れた。

9月29日、約4か月の休み明けで迎えた22戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（8戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では目立つような脚を使えず7着に敗れた。

10月26日、中3週で迎えた23戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（9戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた24戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり9着に敗れた。

6歳（2014年）

6月8日、約7か月の休み明けで迎えた25戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 小雨/不良）に出走。17頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では鮮やかな伸びを見せたが、伸びてきたジャスタウェイ決め手に屈してハナ差の2着となった。

10月5日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた26戦目は、G1のスプリンターズステークス（新潟芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

11月23日、中6週で迎えた27戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。17頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、6着に終わった。

12月14日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。10頭立ての6番人気で大外10番ゲートからスタート。3着を確保した。