エレクトロアート（1986年生、母グランマステイーヴンス）

エレクトロアート（1986年3月29日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のノーザンテースト（当時15歳）と交配したグランマステイーヴンスが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地22戦4勝2着3回。1989年のクロッカスステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高松邦男厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1988年）

8月6日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は426kg。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったライトカラーにねじ伏せられて4馬身差の2着に敗北した。

8月13日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（函館芝1000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪い、少々速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマチカネヒメギミに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月4日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた3戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の新潟3歳ステークス（新潟芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず8着に終わった。

10月8日、中4週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳400万下のサフラン賞（東京芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦1勝）。9頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のメドレーをアタマ差振り切って勝利を手に入れた。

11月13日、中4週で迎えた5戦目は、2歳G2の京成杯3歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（3戦2勝）。8頭立ての6番人気で大外8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが劣勢になり6着に終わった。

12月17日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳G3のテレビ東京賞3歳牝馬ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（4戦2勝）。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では決め手に欠いて12着に終わった。

3歳（1989年）

2月26日、中9週で迎えた7戦目は、3歳オープンのクロッカスステークス（中山芝1600m 外回り晴/不良）に出走。鞍上は田面木博公騎手（1戦0勝）。10頭立ての10番人気で大外10番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

4月9日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（2戦0勝）。18頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では決め手が足りず11着に終わった。

9月24日、約5か月半の休養明けで迎えた9戦目は、4歳以上900万下の犬吠埼特別（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は柴田政人騎手（5戦2勝）。9頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は失速してしまい9着に終わった。

10月15日、中2週で迎えた10戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。15頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず6着に終わった。

11月11日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下の鷹巣山特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（1戦0勝）。14頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

11月26日、中1週で迎えた12戦目は、野崎武司騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’89インターナショナルジョッキーズ2（東京芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったマキバヒリュウに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

12月17日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（6戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では逸出した伸び脚で急追したが、勝ったモナンファンに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

4歳（1990年）

1月6日、中2週で迎えた14戦目は、5歳以上900万下の若水賞（中山ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（7戦2勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり6着に敗れた。

8月25日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、4歳以上500万下の下北半島特別（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（8戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るサンエムハートを上がり2位の末脚で半馬身差し切って久方ぶりの実戦を制した。

9月1日、連闘で馬体重を前走から6kg絞って迎えた16戦目は、4歳以上900万下の臥牛山特別（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は小野次郎騎手（2戦0勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず6着に敗れた。

9月16日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の道新スポーツ杯（函館芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（3戦0勝）。13頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のミスシリネラに1馬身3/4の差をつけて勝利を手に入れた。

10月14日、中3週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で小野次郎騎手（4戦1勝）。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では末脚がパッとせず15着に敗れた。

11月4日、中2週で迎えた19戦目は、牝馬限定戦のユートピアステークス（東京芝1400m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で小野次郎騎手（5戦1勝）。14頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、4着に終わった。

12月1日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦の中山競馬場スタンド完成記念（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は柴田政人騎手（9戦3勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

5歳（1991年）

6月9日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた21戦目は、札幌日経賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は小野次郎騎手（6戦1勝）。11頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず10着に終わった。

6月30日、中2週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた22戦目は、徳吉孝士騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に49kgの軽斤量で出走。16頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず14着に終わった。