ヤングエブロス（1992年生、母メイトウヒカリ）

ヤングエブロス（1992年5月2日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のエブロス（当時6歳）と交配したメイトウヒカリが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）浦河小林牧場。戦績は、中央平地33戦4勝2着1回、地方2戦0勝2着1回。1995年の根岸ステークス(G3)に勝利した他、1998年のガーネットステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

柳田次男厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1994年）

7月17日、デビュー戦は上村洋行騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は440kg。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

7月30日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のビートルブロウに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

8月21日、中2週で迎えた3戦目は、2歳オープンのフェニックス賞（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（2戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のムーブアップに2馬身半の差をつけて2勝目を手中に収めた。

9月4日、中1週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、2歳G3の小倉3歳ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で上村洋行騎手（3戦2勝）。14頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入った。

12月4日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で上村洋行騎手（4戦2勝）。10頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では伸びが劣勢になり10着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた6戦目は、坂井千明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のフェアリーステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘し、4着を確保した。

3歳（1995年）

1月7日、中1週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（5戦2勝）。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

1月29日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は坂井千明騎手（1戦0勝）。9頭立ての8番人気で大外9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く8着に終わった。

2月18日、中2週で迎えた9戦目は、塩村克己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み5着に敗れた。

3月4日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（6戦2勝）。13頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。端をきり、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のワンダーパヒュームをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

4月9日、中4週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（7戦3勝）。18頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後はガス欠状態になり16着に終わった。

5月21日、中5週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（8戦3勝）。18頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。端をきり、リードを5馬身以上キープして、若干緩いペースで一団を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを18番手で通過。直線では決め手に欠いて18着に終わった。

6月25日、中4週で迎えた13戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は塩村克己騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚勢が悪くなり12着に終わった。

7月30日、中4週で迎えた14戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で塩村克己騎手（2戦0勝）。12頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

9月9日、中5週で迎えた15戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、ギャラクシーステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。7頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では持ち味の豊富なスタミナで最後まで奮闘したが、勝ったビワセイハに詰め切れず、3馬身半差の2着となった。

9月30日、中2週で迎えた16戦目は、オータムスプリントステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は坂井千明騎手（2戦0勝）。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。直線では見所を作れず7着に敗れた。

10月14日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は塩村克己騎手（3戦0勝）。13頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見せ場を作れず7着に終わった。

11月4日、中2週で迎えた18戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では生得の持続力で渋太く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のイブキクラッシュをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

11月25日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンのリバーサイドステークス（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は塩村克己騎手（4戦0勝）。10頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず4着に終わった。

12月17日、中2週で迎えた20戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（1戦1勝）。16頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り13着に終わった。

4歳（1996年）

1月6日、中2週で迎えた21戦目は、ガーネットステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（2戦1勝）。9頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバテてしまい9着に終わった。

2月3日、中3週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（9戦3勝）。9頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。先手を奪い、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず6着に終わった。

8月13日、約6か月半の休み明けで迎えた23戦目は、クラスターカップ（盛岡ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（3戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、勝ったトキオクラフティーから3/4馬身差の2着に敗北した。

9月7日、中3週で迎えた24戦目は、内田浩一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのギャラクシーステークス（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。13頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天賦の勝負根性でゴールまで勇戦し、3着に入った。

10月10日、中4週で迎えた25戦目は、南部杯（盛岡ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（4戦1勝）。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。4着に終わった。

11月2日、中2週で迎えた26戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（5戦1勝）。16頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天賦の闘志でゴールまで勇戦し、5着を確保した。

11月23日、中2週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのリバーサイドステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は内田浩一騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に敗れた。

12月8日、中1週で迎えた28戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、師走ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

5歳（1997年）

1月12日、中4週で迎えた29戦目は、G3のガーネットステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（6戦1勝）。15頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

12月14日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた30戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（10戦3勝）。16頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では見せ場なく15着に終わった。

6歳（1998年）

1月10日、中3週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた31戦目は、G3のガーネットステークス（中山ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（7戦1勝）。14頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、緩みのないペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走し、3着を確保した。

2月7日、中3週で迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ6着に沈んだ。

2月22日、中1週で迎えた33戦目は、ハンデ戦でオープンの淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は内田浩一騎手（2戦0勝）。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバテてしまい11着に終わった。

4月18日、中7週で迎えた34戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は垂れてしまい8着に終わった。

5月17日、中3週で迎えた35戦目は、栗東ステークス（京都ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。