エアアドニス（2002年生、母エアジャスミン）

エアアドニス（2002年4月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋ギリシャ神話に登場する美少年」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のエアダブリン（当時11歳）と交配したエアジャスミンが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道様似郡様似町、生産者は（有）猿倉牧場。戦績は、中央平地37戦5勝2着3回、中央障害1戦0勝、地方1戦0勝。2008年のエルムステークス(G3)で3着に入った他、2007年の北陸ステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

伊藤正徳厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2004年）

10月31日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 曇/重）に出走。馬体重は480kg。12頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、4着を確保した。

11月13日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが劣勢になり8着に敗れた。

12月5日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（中山芝1600m 外回り晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦0勝）。15頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、5着を確保した。

3歳（2005年）

1月5日、中3週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したジョインアゲンにクビ差届かず2着に惜敗した。

2月27日、中7週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/稍重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、激烈なハイペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のダスティサマーに7馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3月12日、中1週で迎えた6戦目は、3歳500万下（中山ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のサクラビジェイに1馬身1/4の差をつけて断然人気に応えた。

6月12日、約3か月の休養明けで迎えた7戦目は、石崎隆之騎手を鞍上に迎えて、3歳1000万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず7着に終わった。

7月3日、中2週で迎えた8戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では見所を作れず15着に終わった。

11月19日、約4か月半の休養明けで迎えた9戦目は、3歳以上1000万下（東京ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のピサノヨシツネを3/4馬身振り切って休み明けの一戦をモノにした。

12月17日、中3週で迎えた10戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のアクアルミナスステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では余力が残っておらず16着に敗れた。

4歳（2006年）

1月7日、中2週で迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の羅生門ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では脚を伸ばせず16着に敗れた。

6月24日、約5か月半の休養明けで迎えた12戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の潮騒特別（函館芝1200m 曇/良）に出走。9頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり4着に終わった。

7月22日、中3週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の立待岬特別（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（1戦0勝）。10頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に終わった。

8月27日、中4週で迎えた14戦目は、塚田祥雄騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の妙高特別（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のウィストラムに1馬身1/4の差をつけて4勝目を獲得した。

9月23日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた15戦目は、ペルセウスステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦3勝）。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

5歳（2007年）

1月14日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のジャニュアリーステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は柴山雄一騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に終わった。

5月19日、約4か月の休み明けで迎えた17戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の立夏ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮し、3着に入った。

6月16日、中3週で迎えた18戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の安芸ステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、4着に終わった。

7月14日、中3週で迎えた19戦目は、3歳以上1600万下の越後ステークス（新潟ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、抜け出したスリープレスナイトを捕まえ切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

7月29日、中1週で迎えた20戦目は、北陸ステークス（新潟ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では強靭な末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月1日、中4週で迎えた21戦目は、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1200m 晴/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（3戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月29日、中3週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の内房ステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（4戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

10月13日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のブラジルカップ（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（5戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のアルバレストに2馬身の差をつけて優勝

11月18日、中4週で迎えた24戦目は、霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（6戦1勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入った。

6歳（2008年）

2月16日、約3か月の休養明けで迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びあぐねて8着に敗れた。

8月3日、約5か月半の休養明けで迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンの北陸ステークス（新潟ダート1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は蛯名正義騎手（7戦1勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

8月23日、中2週で迎えた27戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのしらかばステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。11頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したナンヨーリバーにハナ差届かず2着となった。

9月13日、中2週で迎えた28戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松田大作騎手（1戦0勝）。12頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走し、3着を確保した。

12月27日、約3か月半の休養明けで迎えた29戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの師走ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

7歳（2009年）

1月25日、中3週で迎えた30戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、G3の平安ステークス（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に終わった。

2月14日、中2週で迎えた31戦目は、ハンデ戦でオープンのアルデバランステークス（京都ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦0勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚が振るわず9着に敗れた。

7月4日、約4か月半の休み明けで迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンの大沼ステークス（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は松田大作騎手（2戦0勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

7月19日、中1週で迎えた33戦目は、マリーンステークス（札幌ダート1700m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で松田大作騎手（3戦0勝）。11頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、4着に入り込んだ。

8月29日、中5週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンのしらかばステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松田大作騎手（4戦0勝）。13頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びを欠き8着に終わった。

11月22日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた35戦目は、武士沢友治騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの霜月ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。14頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に終わった。

12月26日、中4週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた36戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの師走ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には届かず6着に終わった。

8歳（2010年）

9月4日、約8か月半の休み明けで馬体重を前走から22kg絞って迎えた37戦目は、浜野谷憲尚騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（新潟障害芝2850m 外→内晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。競走中止となった。

9歳（2011年）

4月2日、約7か月の休み明けで迎えた38戦目は、コーラルステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は武士沢友治騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では速い脚を使えず15着に終わった。

5月21日、中6週で迎えた39戦目は、山口勲騎手を鞍上に迎えて、3歳以上A1 A3（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。競走中止となった。