スリープレスナイト（2004年生、母ホワットケイティーディド）

スリープレスナイト（2004年2月7日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「眠れない夜」。2008年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のクロフネ（当時6歳）と交配したホワットケイティーディドが16歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地18戦9勝2着6回。2008年のスプリンターズステークス(G1)に勝利した他、2009年の高松宮記念(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

橋口弘次郎厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2007年）

1月7日、デビュー戦は安藤勝己騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1400m 晴/稍重）に出走。馬体重は484kg。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、シュガーヴァインにハナ差交わされて2着に甘んじた。

1月20日、中1週で迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

2月10日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスリーキュラソーに約10馬身の大差をつけて初白星を挙げた。

3月3日、中2週で迎えた4戦目は、3歳500万下（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったマジックボンバーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

5月13日、中9週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた5戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るテイエムカゲムシャを驚異的な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて順当に勝利した。

6月17日、中4週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の出石特別（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のアグネスハッピーに1馬身3/4の差をつけて制した。

7月14日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上1600万下の越後ステークス（新潟ダート1200m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（2戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、鋭く末脚を伸ばして、最後は2着のエアアドニスに1馬身3/4の差をつけて勝利をモノにする

10月8日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、ハンデ戦でオープンのペルセウスステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で上村洋行騎手（3戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

11月18日、中5週で迎えた9戦目は、霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で上村洋行騎手（4戦3勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

12月9日、中2週で迎えた10戦目は、ギャラクシーステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で上村洋行騎手（5戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で追い上げたが、抜け出したマイネルスケルツィに半馬身届かず2着に敗北した。

4歳（2008年）

1月6日、中3週で迎えた11戦目は、門松ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で上村洋行騎手（6戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、伸びてきたトラストジュゲム決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

4月20日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた12戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの京葉ステークス（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るニシノコンサフォスを上がり1位タイの末脚でクビ差だけ差し切って先頭ゴールを果たした。

5月18日、中3週で迎えた13戦目は、栗東ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（7戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るジョイフルハートを上がり2位タイの末脚で半馬身差し切って6勝目を手にした。

6月15日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（8戦4勝）。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩確実に末脚を伸ばして、最後は2着のスピニングノアールに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

8月17日、中8週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（9戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮烈な末脚を爆発させて、最後は2着のマルカフェニックスに2馬身の差をつけて4連勝で2つ目の重賞タイトルを奪取した。

10月5日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた16戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で上村洋行騎手（10戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキンシャサノキセキに1馬身1/4の差をつけて秋のスプリント王の座を奪取した。

5歳（2009年）

3月29日、約6か月の休み明けで迎えた17戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で上村洋行騎手（11戦7勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したローレルゲレイロを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

9月13日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた18戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で上村洋行騎手（12戦7勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、勝ったアルティマトゥーレに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。