ウイングレット（2001年生、母エアウイングス）

ウイングレット（2001年2月25日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「旅客機などの翼端に取り付けられる小さな翼」。毛色は鹿毛。種牡馬のタイキシャトル（当時7歳）と交配したエアウイングスが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地19戦4勝2着5回。2004年の秋華賞(牝G1)で3着に入った他、2005年の中山牝馬ステークス(牝ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額3,000万円（75万×40口）で一口馬主が募集された。

宗像義忠厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2003年）

7月20日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は456kg。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

8月2日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（新潟芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。逃げる形となり、ミドルペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のセイウンタイヨウに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月7日、中4週で迎えた3戦目は、2歳G3の新潟2歳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、伸びてきたダイワバンディット決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

3歳（2004年）

5月2日、約8か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦1勝）。18頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のギミーシェルターを3/4馬身振り切って久しぶりの一戦を制した。

5月23日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。18頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に終わった。

8月15日、約3か月の間隔を開けて迎えた6戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で田中勝春騎手（5戦2勝）。13頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見せ場なく8着に敗れた。

10月17日、中8週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田中勝春騎手（6戦2勝）。18頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

12月5日、中6週で迎えた8戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で田中勝春騎手（7戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るチャペルコンサートを自慢の末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて3勝目をゲットした。

4歳（2005年）

1月30日、中7週で迎えた9戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で田中勝春騎手（8戦3勝）。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたアズマサンダース決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

3月12日、中5週で迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で田中勝春騎手（9戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではにじり寄るように前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のメイショウオスカルをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

6月5日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が悪くなり18着に敗れた。

11月13日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg戻して迎えた12戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての15番人気で15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい10着に終わった。

12月4日、中2週で迎えた13戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 雨/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

5歳（2006年）

3月12日、約3か月半の休養明けで迎えた14戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（10戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい10着に敗れた。

10月15日、約7か月の休養明けで迎えた15戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、4着を確保した。

11月12日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた16戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（11戦4勝）。15頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はタレてしまい14着に終わった。

12月3日、中2週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた17戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（12戦4勝）。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったコスモマーベラスに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

6歳（2007年）

1月28日、中7週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（13戦4勝）。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では根気強くタフに走り抜いたが、勝ったディアデラノビアにねじ伏せられて4馬身差の2着となった。

3月11日、中5週で迎えた19戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（14戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、伸びてきたマイネサマンサ決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。