ファイングレイン（2003年生、母ミルグレイン）

ファイングレイン（2003年3月7日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「超微粒子」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時11歳）と交配したミルグレインが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地29戦5勝2着2回、地方1戦0勝。2008年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2006年のNHKマイルカップ(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額3,200万円（80万×40口）で一口馬主が募集された。

長浜博之厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

9月19日、デビュー戦は四位洋文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は500kg。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキャンディーストアに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月27日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた2戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のあけび賞（京都芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のアマノトレンディーに2馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

3歳（2006年）

2月12日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg戻して迎えた3戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は四位洋文騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く8着に敗れた。

3月19日、中4週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた4戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（2戦1勝）。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず9着に終わった。

4月8日、中2週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。先手を取り、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフさで最後まで敢闘したが、マイネルスケルツィに3/4馬身交わされて2着となった。

5月7日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、伸びてきたロジック決め手に屈してクビ差の2着となった。

4歳（2007年）

5月6日、約12か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた7戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの都大路ステークス（京都芝1600m 外回り雨/重）に出走。15頭立ての4番人気で大外15番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に敗れた。

6月10日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた8戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。18頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では賦性の敢闘精神でゴールまで頑張り、4着に入った。

7月1日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦でオープンの米子ステークス（阪神芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、5着に終わった。

10月20日、約3か月半の休養明けで迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が悪くなり11着に敗れた。

11月11日、中2週で迎えた11戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。17頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天性の負けじ魂を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

12月23日、中5週で迎えた12戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの2007ファイナルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。18頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

5歳（2008年）

1月19日、中3週で迎えた13戦目は、淀短距離ステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線に入ると、前で粘るクールシャローンを凄まじい末脚で半馬身差し切って久々に白星を挙げた。

2月10日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のコパノフウジンに1馬身1/4の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

3月30日、中6週で迎えた15戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のキンシャサノキセキをクビ差振り切って上半期スプリント王の座に輝いた。

9月14日、約5か月半の休み明けで迎えた16戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚にキレが無く9着に敗れた。

10月5日、中2週で迎えた17戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

11月1日、中3週で迎えた18戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（6戦3勝）。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、5着に終わった。

11月23日、中2週で迎えた19戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で幸英明騎手（7戦3勝）。18頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

6歳（2009年）

3月1日、約3か月半の休み明けで迎えた20戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で幸英明騎手（8戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚が止まってしまい11着に敗れた。

3月29日、中3週で迎えた21戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で幸英明騎手（9戦3勝）。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後はバテてしまい17着に敗れた。

10月31日、約7か月の休み明けで迎えた22戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で幸英明騎手（10戦3勝）。18頭立ての14番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では脚が上がってしまい16着に終わった。

11月22日、中2週で迎えた23戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は12戦連続で幸英明騎手（11戦3勝）。18頭立ての16番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では伸びを欠き15着に終わった。

7歳（2010年）

3月6日、約3か月半の休み明けで迎えた24戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、G3のオーシャンステークス（中山芝1200m 外回り雨/重）に出走。16頭立ての16番人気で5番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、5着に入り込んだ。

3月28日、中2週で迎えた25戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ伸び切れず8着に敗れた。

10月3日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた26戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で勝浦正樹騎手（2戦0勝）。16頭立ての16番人気で10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では伸びあぐねて16着に終わった。

10月30日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた27戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で勝浦正樹騎手（3戦0勝）。14頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず7着に終わった。

11月21日、中2週で迎えた28戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての17番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず11着に終わった。

12月28日、中4週で迎えた29戦目は、ハンデJpn3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 雨/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は幸英明騎手（12戦3勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

8歳（2011年）

1月29日、中4週で迎えた30戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（13戦3勝）。16頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず11着に終わった。